5-02-01から1ヶ月間の記事一覧
Robert J. Sternberg, College Admissions for the 21st Century 『21世紀の大学入試』 SAT、ACT、GPA。誰でも知っているように、これらの点数は、大学が受験生について知りたいことをすべて示してくれるわけではない。しかし他にどんな選抜方法があるだろう…
David T. Courtwright, No Right Turn: Conservative Politics in a Liberal America 『右折禁止: リベラルアメリカの保守政治』 1966年以降、米国は「右折」し、リベラル派の政治権力は弱体化を始めた。この点について疑念をもつ人はほとんどいない。しか…
David Garland, Peculiar Institution: America's Death Penalty in an Age of Abolition 『独特の制度: 廃止時代における米国の死刑』 米国の死刑制度は、実に米国らしい、独特の制度である。西洋世界では死刑が包括的に廃止されているにもかかわらず、米…
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Robert Service, Comrades!: A History of World Communism, 『同志たちよ! 世界の共産主義の歴史』(2007年に出た本のペーパーバック化) 東欧とソ連で共産主義が崩壊してからほぼ20年、一流の歴史家であるロバート・サーヴィスが世界中の共産主義の歴史を…
John W. O'Malley, What Happened at Vatican II, 『第2ヴァチカン公会議で何が起きたか』(2008年に出た本のペーパーバック化) 第2ヴァチカン公会議は4年間の会期を通じて、その優雅で荘厳に演出された儀式の様子に、テレビの前の視聴者を釘付けにし、また…
Olivier Wieviorka, M. B. DeBevoise (transl.), Normandy: The Landings to the Liberation of Paris, 『ノルマンディ: パリ解放のための上陸作戦』(2008年に出た本のペーパーバック化) 1944年6月6日の、ノルマンディ沿岸への連合軍の上陸は、第二次世界…
David Baker and Todd Ratcliff, The 50 Most Extreme Places in Our Solar System, 『太陽系で最も過酷な50の場所』 ハリケーン、地震、津波、火山の噴火――毎日のように耳にする極限事象だが、これらはいずれも、人間にとって極限的というにすぎない。つま…
Carola Surez-Orozco, Marcelo M. Surez-Orozco and Irina Todorova, Learning a New Land: Immigrant Students in American Society 『新しい国を学ぶ: 米国社会における移民の生徒たち』(2008年に出た本のペーパーバック化) 米国の子供の5人に1人は移…
Thomas G. Andrews, Killing for Coal: America's Deadliest Labor War 『石炭をめぐる殺戮: 米国史上最悪の労働戦争』(2008年に出た本のペーパーバック化) 1914年の春のある朝、コロラド南部の荒涼とした丘陵部で、米鉱山労働者組合のメンバーと、ロック…
Boethius, David R. Slavitt (transl.), The Consolation of Philosophy 『哲学の慰め』(2008年に出た本のペーパーバック化) 本書はボエティウスの『哲学の慰め』の新訳である。デイヴィッド・R・スラヴィットによる訳文は、優雅でありかつ読みやすく、こ…
Gordon J. Horwitz, Ghettostadt: Łódź and the Making of a Nazi City 『ゲットーシュタット: ウッチとナチス都市の建設』(2008年に出た本のペーパーバック化) 第三帝国の時代、ナチスドイツは前代未聞の大事業にとりくんだ。ポーランドの都市ウッチ…
Rebecca M. Jordan-Young, Brain Storm: The Flaws in the Science of Sex Differences 『ブレインストーム: 性差の科学の欠陥』 女性の脳と男性の脳には違いがある。その違いは、胎児のときに脳内をかけめぐるホルモンによって決まる。こういう話が、心理…
Bethany Moreton, To Serve God and Wal-Mart: The Making of Christian Free Enterprise 『神とウォルマートに仕える: キリスト教自由企業の成立』 (2009年に出た本のペーパーバック化) 第二次世界大戦後の米国が、自由市場、自由貿易、自由企業の方向に…
Helen Vendler, Dickinson: Selected Poems and Commentaries 『ディキンソン撰集: 作品と解説』 シェイマス・ヒーニー、デニス・ドナヒュー、ウィリアム・プリチャード、マリリン・バトラー、ハロルド・ブルーム、その他多くの人々が口を揃えて言う。ヘレ…
Aziz Rana, The Two Faces of American Freedom 『アメリカの自由の二つの顔』 人種、移民、大統領制などの論点を、帝国と市民権についての観念の変化という文脈の中に位置づけつつ、植民地期から近代にいたる米国の政治的伝統を大胆に解釈しなおす。これが…
Samuel Moyn, The Last Utopia: Human Rights in History 『最後のユートピア: 歴史の中の人権』 今日、何百万もの理想主義者が奉じる国際正義の観念の基礎となっているのが、人権である。しかしこの基礎概念としての人権に、我々が親しむようになったのは…
Sean McMeekin, The Berlin-Baghdad Express: The Ottoman Empire and Germany's Bid for World Power 『ベルリン-バグダッド急行: オスマン帝国とドイツ世界戦略』 近代の中東をつくりあげたのは第一次世界大戦である。しかし、中東地域がこの戦争の舞台と…
Dante Alighieri, David R. Slavitt(transl.), La Vita Nuova 『新生』 ダンテの『新生』(1292-94)は多くの側面をもった作品である。この小著は、なによりもまず、愛を主題とした本である。著者は収録された31の詩を通じて、彼のベアトリーチェに対する愛…
Jeffrey Abramson, Minerva's Owl: The Tradition of Western Political Thought 『ミネルヴァの梟: 西洋政治思想の伝統』(2009年に出た本のペーパーバック化) 文体は軽いが、内容は真剣。そんな本書は、ソクラテスやプラトンに始まる政治思想の伝統へと…
Elizabeth S. Scott, Laurence Steinberg, Rethinking Juvenile Justice 『少年裁判を考え直す』(2008年に出た本のペーパーバック化) 青少年の犯罪に対して、我々はどう対処すべきなのか。彼らは子供であり、犯罪行為は未熟さと環境の引き起こした結果なの…
J. Scott Turner, The Tinkerer's Accomplice: How Design Emerges from Life Itself 『職人の協力者: 生命それ自体からいかにしてデザインが生まれるか』(2007年に出た本のペーパーバック化) ほとんどの人にとって、生物界というのは何者かによってデザ…
Esther Sternberg, Healing Spaces: The Science of Place and Well-Being 『癒しの空間: 場所と健康の科学』(2009年に出た本のペーパーバック化) こんな世界じゃ気分が悪いって? 身の回りのごちゃごちゃや歪みが、不調和な色や音が、あなたの精神の治癒…
Peter C. Perdue, China Marches West: The Qing Conquest of Central Eurasia 『中国の西進: 清の中央ユーラシア征服』(2005年に出た本のペーパーバック化) 1600年頃から1800年頃にかけて、中国の清帝国は前代未聞の規模にまで拡大した。満洲族の支配者…
Robert Max Jackson, Destined for Equality: The Inevitable Rise of Women's Status 『平等化は既定路線: 女性の地位の不可避的な上昇』(1998年に出た本のペーパーバック化) 米国に、男女の不平等はまだある。しかしこの挑発的な本で、著者は、ジェンダ…
Naoko Shibusawa, America's Geisha Ally: Reimagining the Japanese Enemy 『同盟国はゲイシャ: 敵国日本イメージの修正』(2007年に出た本のペーパーバック化) 第二次世界大戦中、米国にとって日本は、東洋の憎むべき敵国であった。ドイツについては、ナ…
Evan Thompson, Mind in Life: Biology, Phenomenology, and the Sciences of Mind 『生命の中の精神: 生物学、現象学、精神科学』(2007年に出た本のペーパーバック化) 生命と精神の関係はどうなっているのだろうか。この問いは長いあいだ、哲学者と科学…
Fakhreddin Azimi, The Quest for Democracy in Iran: A Century of Struggle against Authoritarian Rule 『イランの民主化運動: 専制との闘争の一世紀』(2009年に出た本のペーパーバック化) 1906年の立憲革命によって、イランは非西洋世界における民主…
Vincent Brown, The Reaper's Garden: Death and Power in the World of Atlantic Slavery 『死神の園: 大西洋奴隷制世界における死と権力』(2009年に出た本のペーパーバック化) 大西洋の奴隷制において、死はどのように観念されていたのか。著者はこの問…
Patrick D. Jones, The Selma of the North: Civil Rights Insurgency in Milwaukee 『北部のセルマ: ミルウォーキーにおける公民権暴動』(2009年に出た本のペーパーバック化) 1958年から1970年にかけて、ミルウォーキーで起こった反人種差別運動は、ちょ…