memo
http://d.hatena.ne.jp/takemita/20070123/p5 前回確認したのは、コミュニケイションを情報・発信・理解の綜合と定義して、理解とは情報と発信の区別の理解と定義した場合、コミュニケイション、ひいては社会というものを個人の意識内現象に還元してしまわな…
これら3つの構成要素[=情報、伝達、理解]は、いずれも単独では現れることができない。それらが共同しあうことによってのみ意味の選択的な処理がおこなわれ、コミュニケーションを産み出すことができる。だから、3つの選択の総合ということが強調されてい…
他人という概念は、誰かの主観に定位しないと意味を持たないわけで、だから社会性というのを他人との関係という意味で考えるなら、それは主観的なものでしかない。コミュニケイションにしても、我々がよく知っているあの、質問したら答えが返ってくるとか、…
蓋然的に見えているが本当は非蓋然的なのであってそれが蓋然化されているのだ、とか、論理的に見えているが本当はパラドクスがあってそれが脱パラドクス化されているのだ、とか、行為に見えているが本当はコミュニケイションなのであってそれが行為として観…
語らないで語るルーマンの修辞術(長岡『ルーマン/社会の理論の革命』 p. 92) そんな修辞術はいやだ。
オートポイエーシスっていうよね。自己生産のことだよ。それも、なんでも自己生産ってことで、だから構造の自己生産しか考えていなかった自己組織化理論より強力で、ターボチャージャー付いてるってルーマン先生も言ってるよ。 なんでもっていうのは、あるシ…
ルーマンの機能主義の基本発想は、比類ないと思われているものに特定観点から見た場合の等価物を対置して、実は比類ある=比較可能であることを示すこと。 ルーマンのシステム理論の基本発想は、本当はさまざまな可能性の中のひとつでしかないもの、それゆえ…
http://d.hatena.ne.jp/contractio/20070107/1168170564 そこが最大の対立点なら、あまり対立していないわけですが。以下、あんまり練れてない(というかそんなに考えてない)ですが、こんな感じで考えているということを。対立の分岐点が明らかになれば。 …
ルーマン/社会の理論の革命作者: 長岡克行出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2006/09/29メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (73件) を見るたった700頁、たった1万円で、ルーマンを読んでわかることのほとんどすべてがわかり、ルー…
この点を指摘している点で佐藤俊樹論文は価値があると思う。しかしその後の展開がよくない。だからルーマンのシステム理論は冗長だ、という方向に行くのではなく、だからルーマンは事後遡及成立論ではないという方向に進むべきだった。 行為でもコミュニケイ…
operationの訳語、「作動」も「演算」もあんまりうまいとは思わないのだけど、「操作」は一番いかんと思う。だって "A system operates." って自動詞なんだもん。「操作する」は他動詞でしかありえないでしょう。
よく、「社会(あるいは社会的システム)の基本要素は、人間か、役割か、行為か、コミュニケイションか、・・・・・・、これが社会学の基本問題だ」みたいなことをいう人がいるが、これは明らかに間違いである。 少なくとも、この問いよりは「社会をどのよう…
一つには、理論家自身が問題を立て、その解決を自分の仕事とすることが可能である。問題が解決されることによって理論が完成する。このとき、完成した理論の中には、当初の問題も、したがって解決も登場しない。他方、問題が解決しない限り、理論も未完成で…
選択をするとき、少なくとも、(1)誰が選択するか、(2)選択肢にはどんなものがあるか、(3)何を基準に選択するか、(4)そもそも選択するかしないか、が決まっている必要があり、これは自然に決まっているものではないので、これを決めるための選択があ…
社会の規範主義については少なくとも以下の四種類を区別しないと話にならない。 (1)望ましい社会構想を呈示するもの もちろん望ましくない社会状態も可能的、現実的に存在しうる。これは目標設定自体が規範主義的である。 「社会は〜であるべきだ」。 (…
現在は確定している。 確定しているからといって現在とはかぎらない。 未来だからといって不確定とはかぎらない。 不確定なら未来である。 確定しているなら必然か偶然のどちらかである。 不確定なら必然でも偶然でもない。 偶然とは別様に確定する可能性が…
Soziologische Aufklaerung 1 - 6作者: Niklas Luhmann出版社/メーカー: VS Verlag fuer Sozialw.発売日: 2005/04メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見る「社会学的啓蒙」(1967)に手をつけてしまった。 社会学的啓蒙っ…
http://d.hatena.ne.jp/takemita/20061016/p1#c1161074402 contractioさんにもご同意いただいたところで、ルーマンの論文の書き方を見ると、 (1)既存理論の問題点を具体的に指摘 (2)それが既存理論の思考前提における問題に由来することを指摘 (3)…
Soziologische Aufklaerung 1 - 6作者: Niklas Luhmann出版社/メーカー: VS Verlag fuer Sozialw.発売日: 2005/04メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見る「社会的システム理論としての社会学」 とりあえず粗訳が全部終わ…
Soziologische Aufklaerung 1 - 6作者: Niklas Luhmann出版社/メーカー: VS Verlag fuer Sozialw.発売日: 2005/04メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見る「社会的システム理論としての社会学」の続き。 過程とシステムと…
Soziologische Aufklaerung 1 - 6作者: Niklas Luhmann出版社/メーカー: VS Verlag fuer Sozialw.発売日: 2005/04メディア: ペーパーバック クリック: 1回この商品を含むブログ (27件) を見るいま「社会的システム理論としての社会学」を読んでいるのだが、…
あるシステムの同一性とは、そのシステムの境界のことである。 システムの同一性が問題であるとは、境界維持が必然ではなく偶然であるということである。 システムの境界維持が偶然であるとは、境界を維持するための経験的な(したがって偶然的な)過程が存…
メモです。 ルーマンのシステム概念は要するに可能性の限定が肝。 初期は静態的にだったが70年代から動態的に言い始めた。 つまり、あるコミュニケイションが生じたら、それ以後のコミュニケイション可能性の領域が限定される(なんでもいいわけではなくな…
ルーマンが「社会的システムは事実的行為からなる」というときの「事実的」ってどういうことかな、一方で「社会的システムの構造は期待だ」みたいなことも言っていて、期待される行為は必ずしも事実じゃないだろう(期待はずれがあるんだから)とか思ってい…