「中公新書」目録リスト一覧 2001-2050 (2009年-2010年)
- 2001-2050 2051-2100
- 2050. 樺山紘一,『新・現代歴史学の名著――普遍から多様へ』,2010年
- 2049. 三宅理一,『パリのグランド・デザイン――ルイ十四世が創った世界都市』,2010年
- 2048. 田中善信,『芭蕉――「かるみ」の境地へ』,2010年
- 2047. 松方冬子,『オランダ風説書――「鎖国」日本に語られた「世界」』,2010年
- 2046. 後藤致人,『内奏――天皇と政治の近現代』,2010年
- 2045. 大竹文雄,『競争と公平感――市場経済の本当のメリット』,2010年
- 2044. 服藤早苗,『平安朝の父と子――貴族と庶民の家と養育』,2010年
- 2043. 中島丈博,『シナリオ無頼――祭りは終わらない』,2010年
- 「一スジ、二ヌケ、三ドウサ」。スジは脚本、ヌケは画面の美しさ、そしてドウサが役者の演技。脚本の出来が映画の死命を制すことをいった金言である。一〇〇〇本を超える膨大なシナリオを手がけ、実際にメガホンもとった著者が、波乱に富んだ来し方を詩情豊かに綴る。幼少期の京都、少年時代の高知、脚本家として怱忙の日々を送った東京。終戦から今日に至る、人びとの熱く苦渋に満ちた生き様と、業界の裏面史。
- 2042. 湯浅邦弘,『菜根譚――中国の処世訓』,2010年
- 2041. 依田高典,『行動経済学――感情に揺れる経済心理』,2010年
- 完全無欠な人間が完全な情報を得て正しい判断をする―これが経済学の仮定する経済人である。だが、現実にはこのような人間はいない。情報はあまりに多く、買い物をしたあとでもっと安い店を知って後悔する。正しい判断がいつも実行できるわけではなく、禁煙やダイエットも失敗しがちだ。本書は、このような人間の特性に即した「行動経済学」を経済学史の中に位置づけ直し、その理論、可能性を詳しく紹介する。
- 2040. 野口武彦,『鳥羽伏見の戦い――幕府の命運を決した四日間』,2010年
- 2039. 島泰三,『孫の力――誰もしたことのない観察の記録』,2010年
- 2038. 遠山美都男,『天平の三姉妹――聖武皇女の矜持と悲劇』,2010年
- 2037. 竹沢尚一郎,『社会とは何か――システムからプロセスへ』,2010年
- 「社会」という語は、どのような意味や役割を担わされてきたのか。十七世紀以降のヨーロッパで、それは初め、統治や富の増大を目的に国家が介入する空間として認識された。後に、貧困・暴力・不衛生など、「社会的な」問題が拡大し、それに対処するための対象となった。社会を複数の要素からなる複合的なものとしたのはスピノザである。人が他者とともにより良き生を築くための場という彼の構想に、社会の可能性を読む。
- 2036. 熊野純彦(編著),『日本哲学小史――近代100年の20篇』,2009年
- 2035. 上村忠男,『ヴィーコ――学問の起源へ』,2009年
- 2034. 飯島渉,『感染症の中国史――公衆衛生と東アジア』,2009年
- 2033. 松井慎一郎,『河合栄治郎――戦闘的自由主義者の真実』,2009年
- 2032. 河野純一,『ハプスブルク三都物語――ウィーン、プラハ、ブダペスト』,2009年
- 2031. 大田英明,『IMF(国際通貨基金)――使命と誤算』,2009年
- 2030. 榎本泰子,『上海――多国籍都市の百年』,2009年
- 2029. 菊池嘉晃,『北朝鮮帰国事業――「壮大な拉致」か「追放」か』,2009年
- 2028. 谷口克広,『信長の天下所司代――筆頭吏僚村井貞勝』,2009年
- 2027. 内田日出海,『物語 ストラスブールの歴史――国家の辺境、ヨーロッパの中核』,2009年
- 2026. 向一陽,『ヒマラヤ世界――五千年の文明と壊れゆく自然』,2009年
- 2025. 由水常雄,『正倉院ガラスは何を語るか――白瑠璃碗に古代世界が見える』,2009年
- 2024. 中井浩之,『グローバル化経済の転換点――「アリとキリギリス」で読み解く世界・アジア・日本』,2009年
- 2023. 池内紀,『東京ひとり散歩』,2009年
- 関西の城下町に生まれ育った著者が武蔵野の一角に住み着いて早数十年―東京はふらりと歩くのに格好の町だ。角を一つ曲がれば江戸や明治と対面し、地方都市が失つてしまった年中行事が今なお生きている。足の向くまま歩けば、祭りの熱気に行き会い、懐かしい商店街に誘われ、荷風が排徊した路地裏に迷い込む。しめくくりは、居酒屋であれやこれやともの思う贅沢な時間―ひとり散歩の愉しみ、ここにあり。
- 2022. 大西正夫,『放射線医療――CT診断から緩和ケアまで』,2009年
- 2021. 菅正広,『マイクロファイナンス――貧困と闘う「驚異の金融」』,2009年
- 貧困は遠い国の出来事ではない。統計によれば、日本でも五日に一人の割合で餓死者が発生している。貧困に苦しむ人々を救うために、バングラデシュで始まったマイクロファイナンスはアメリカ、フランスなど先進国でも、その力を発揮している。担保のない人々に融資をしながら、貸倒れ率一〜二%という実績を残す「驚異の金融」―これは日本の貧困問題にも有効か。この国の貧困の現状をデータに基づき明らかにし、導入の可能性に迫る。
- 2020. 石川九楊,『書く――言葉・文字・書』,2009年
- 筆先が紙に触れ、書ができていく。そこに書かれているのは、言葉であり、文字である。文字は単に点と線からなる図形ではなく、筆と紙の接点に生じる力―筆蝕―のダイナミックな現れなのだ。書は、できあがったかたちではなく、その過程を鑑賞する芸術ともいえる。一点、一画が部首を生み出し、文字をつくり、文へと展開する文学なのである。言葉と文字と書の関係を追究し、書の底知れない深みに迫るスリリングな書論・文化論。
- 2019. 坂本真士,『ネガティブ・マインド――なぜ「うつ」になる、どう予防する』,2009年
- 2018. 村山司,『イルカ――生態、六感、人との関わり』,2009年
- イルカとは、口のなかに歯が生えた鯨類で、体長が4〜5メートル以下の種を指す俗称である。6500万年前、イルカの祖先は海に戻り、哺乳類のなかでも独特な進化の過程を歩んできた。本書は、生物としての変遷、生態、視覚、聴覚、コミュニケーション能力などを説明したうえで、太古から現在にいたる各地域での人との関係、人間にも匹敵すると言われる知的な能力に目を向ける。謎が多いイルカの全貌をわかりやすく明らかに。
- 2017. 小林標,『ローマ喜劇――知られざる笑いの源泉』,2009年
- 2016. 天野明弘,『排出取引――環境と発展を守る経済システムとは』,2009年
- 人類最大の環境汚染=地球温暖化問題。その影響は世代を超え、全世界の生態系に及ぶ。だが、各国ごとの規制や技術開発といった旧来の手法だけでは、このグローバルな環境問題は解決できない。温暖化ガス排出を抑え地球の大気という公共的資源を守りつつ、地域や各国経済の発展を図るにはどうすべきか。近年誕生した「排出取引制度」の歴史と理論、主要諸国で導入が進む制度を紹介し、今後の展望と日本の取るべき道について述べる。
- 2015. 加藤聖文,『「大日本帝国」崩壊――東アジアの1945年』,2009年
- 2014. 浅野和生,『ヨーロッパの中世美術――大聖堂から写本まで』,2009年
- 2013. 堤清二/三浦展,『無印ニッポン――20世紀消費社会の終焉』,2009年
- 2012. 高野潤,『マチュピチュ――天空の聖殿』,2009年
- 2011. 小田部雄次,『皇族――天皇家の近現代史』,2009年
- 2010. 長谷川櫂,『和の思想――異質のものを共存させる力』,2009年
- 和食、和服、和室…、「和」はいろいろな言葉に添えられて日本的という意味を付け加えているにすぎないようにみえる。だが本来、和とは、異質のものを調和させ、新たに創造する力を指すのだ。倭の時代から人々は外来の文物を喜んで迎え、選択・改良を繰り返してきた。漢字という中国文化との出会いを経て仮名を生み出したように。和はどのように生まれ、日本の人々の生きる力となったのか。豊富な事例から和の原型に迫る。
- 2009. 岡田暁生,『音楽の聴き方――聴く型と趣味を語る言葉』,2009年
- 音楽の聴き方は、誰に言われるまでもなく全く自由だ。しかし、誰かからの影響や何らかの傾向なしに聴くこともまた不可能である。それならば、自分はどんな聴き方をしているのかについて自覚的になってみようというのが、本書の狙いである。聴き方の「型」を知り、自分の感じたことを言葉にしてみるだけで、どれほど世界が広がって見えることか。規則なき規則を考えるためにはどうすればよいかの道筋を示す。
- 2008. 根井雅弘,『市場主義のたそがれ――新自由主義の光と影』,2009年
- 2007. 加藤文元,『物語 数学の歴史――正しさへの挑戦』,2009年
- 2006. 苅谷剛彦,『教育と平等――大衆教育社会はいかに生成したか』,2009年
- 2005. 天野郁夫,『大学の誕生(下)――大学への挑戦』,2009年
- 2004. 天野郁夫,『大学の誕生(上)――帝国大学の時代』,2009年
- 2003. 茂木健一郎,『疾走する精神――「今、ここ」から始まる思想』,2009年
- 2002. 亀井俊介,『ハックルベリー・フィンのアメリカ――「自由」はどこにあるか』,2009年
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