「通常3〜5週間以内に発送します。」

 amazon.co.jpで「在庫状況」が「通常3〜5週間以内に発送します。」となっているのは、実質的には「在庫なし」という意味なのだが、これは何のためなのだろう。一方で、「現在、在庫切れです」という正直な表示もある。何が違うのだろう。確かに、現在は在庫がないが、出版されたばっかりで1ヶ月以内に再版がかかる可能性の高い本というのは存在して、そういうのについてこの表示をするのは、まあわからなくもないが、何年も前に出た専門書でこうなっていると、どう考えても商品を確保することができるとは思えない。何を考えているのかアマゾンは。
(一つの効果としては、「あ、まだ新品があるのか」と思ってマケプレ出品者が価格を低く抑えるということはあるだろう。しかし「3〜5週間」が「在庫なし」のことだという程度の知識は、マケプレに出品するような人なら誰でも持っているのではないかとも思われる。)

追記

森博嗣先生も同じようなことを書いておられた

ついに、アマゾンから例のCDは入荷しないという謝罪&キャンセルのメールが届いた。2カ月以上かかった。それから、先月発行した詩集「魔的」がだいぶ以前からアマゾンで在庫がなく、「絶版ですか?」というお問い合わせメールも幾つかいただいた。最初は、「3〜5日以内に入荷」だったが、今日は「3〜5週間以内に入荷」の表示になっていた。これは、アマゾンでは「入手困難」という意味のサインである。しかし、中央公論新社に問い合わせたところ、絶版ではないらしい。単に営業の「求められるところに供給する」という基本的なシステムが機能していないだけだった。このことから、アマゾンも、注文があったからといって、いちいち手配などしてはいないし、またメーカもいちいち書店の在庫をチェックして出荷などしていない、ということがわかる。ということは、「入荷待ち」というのは、文字どおりの「待ちぼうけ」状態であり、切り株で2羽めの兎を待つ行為を示しているわけである。

 まあ要するにamazonは客に対して、「3〜5週間」ってことは、当然に入手のめどが立っていないということを含意する(めどが立っているならもっと早く発送できる)だろが、空気読めやゴルァといっているわけだ。
 ちなみに自分の体験でいうと、「3〜5週間」の商品を注文した後、2週間後に「商品の発送が4〜6週間(!)ほど遅れます。」という連絡が来て、その2週間後に「入手できないことが判明いたしました。」という連絡が来た。しかもその時点でまだ「3〜5週間」で売っていた。(これは1年前の話だが、いま見たらさすがに在庫切れ(マケプレのみ)になっていた。)
 いずれにせよ、「3〜5週間」の商品を注文するくらいなら、マケプレで買うのが確実ということだ。