求める・求まる

 最近、数学の勉強を再開して、きちんと正解の出る勉強って楽しいな嬉しいなと思っているのですが、ふと「〜の値を求めよ」とか「〜が求まった場合」とかって変な日本語だなと思いました。
 普通「求める」っていうのは、持っていないものを得ようとする、要するに「欲しがる」の多少積極的なヴァージョンにすぎず、そのものを「得る」ということまでは含意していません。
 しかし数学で「xの値を求めよ」というのは、「xの値を得よ」という意味であり、「求まる」(これは辞書にも載っていない言葉)というのはそれが「得られる」という意味なわけです。こういう含意がないと、答えが間違っていても、「求めよ」という命令に対して(「得た」わけではないが)「求めた」のだから丸だ!という話になってしまいます。
 数学の日本語には、訳語と思われる変な日本語が時々出てくるので、「求める」もそれだと思うのですが、原語は何なんでしょうね。