自己参照とは

「自己参照」もまた、厳密な意味で一つの参照である。つまり、区別に基づく指示である。しかし自己参照がただの参照でないのは、それが、参照するという作動がその参照の指示対象に含まれる、という特殊事例だからだ。参照それ自体の所属先を自ら指示するという意味で、それは自己参照なのだ。ここで、とはいえそれはトートロジーではない、ということに注意しよう。参照という一つの作動が、自己を「作動」として指示する、ということではないのだ。自己参照とは、区別し指示する、その指示対象に、参照が自らを同一化する、そういう特殊な種類の参照なのである。この同一化、つまり自己参照の一つの自己への帰属には、その帰属される自己それ自体がどんな区別によって定められるのかという点で、様々な形式がありうる。それに対応して、自己参照の形式も三つの種類に分かれる。



Niklas Luhmann, Soziale Systeme, p. 600

この概念、すごく変なので、日常言語的に読んでいると必ず間違う。
出発点は、参照するということがつねに一つの作動であって、自己参照の場合もそうだということ。
うーん、うまいこと言えん。