ジョー・ライト監督『つぐない』
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2008/09/26
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ブライオニーの嘘によって逮捕されて戦場に送られた姉の彼氏のロビーが、ダンケルクの浜辺で帰国船を待つ友軍に合流するところの長回しもすごい。
ただその後が全然ダメ。何よりもまず、ブライオニー18歳が老けすぎ。あの可憐な少女がどう成長しているか・・・と思っているとかなりダメージを受ける(13歳のシーンは女優も同年齢だけど、18歳のシーンの女優は25歳らしい)。話の展開も、犯人は実は!というのも観客は先刻承知だし、それを姉に打ち明けに行くとロビーはいつの間にか帰国しているしで、なんか、え、なにそれという感じで進む。
すると急に、作家になったブライオニー77歳のシーンになって、特に後半のロビー帰国後のくだりが創作であることが打ち明けられ、実はロビーは戦死、姉も爆撃で死んでいたことが明かされる。で、贖罪のために、せめて創作の中ではハッピーエンドに、ということだったということで終わり。なんじゃそれ。(あと、あのときに戻りたい的気分を表現するための巻き戻し演出も、いかにもな感じでなんじゃそれ感高し。)
最後の告白のシーンはテレビでのインタヴューなのだが、これはそんなあからさまなシーンにするのではなくて、後半の展開をもっと劇的で感動的なハッピーエンドにしておいて、エンドクレジットのところで、実は創作であり、ハッピーエンドにすることが贖罪だったと、一言老人ブライオニーの声で入れておく(二人とも死んだとかは言わないで)、とかの方がよかったと思う。