東京大学出版会書房新刊一覧(2010年8月)
- 河辺俊雄,『熱帯林の人類生態学――ギデラの暮らし・伝統文化・自然環境』
- パプアニューギニアの熱帯低湿地帯で,狩猟・採集・耕作を行い,伝統社会に生きる「森の民」ギデラ.その一村ルアルで四半世紀にわたりフィールドワークをしてきた著者が,人間と環境という視点から,彼らの生業活動,宗教・世界観までを鮮明に描く.
- 副田義也(編),『内務省の歴史社会学』
- 堀越叡,『地殻進化学』
- 日本では紹介されることの少なかった大陸の地質,とくにプレカンブリア時代など古い時代の地殻の形成と進化について,世界の広い範囲にわたり文献を渉猟し,豊富な図版とともに詳細に解説する.著者の長年の研究の集大成.
- 吉田伸之/伊藤毅(編),『伝統都市4 分節構造』
- 社会を構成するさまざま集団が織りなす複層的な関係性に焦点をあてて,多様で個性的な社会的結合体を都市空間のなかに描き出す.それらの分節的な特質を具体的に考察することによって,伝統都市をめぐる類型的比較をするとともに近代へと移行する都市構造の変容過程を明らかにする.
- 佐々木猛智,『貝類学』
- 金泰昌(編),『ともに公共哲学する――日本での対話・共働・開新』
- シリーズ『公共哲学』全20巻の牽引者が,中国の関心共有者たちとかわした対話の記録.「一人ひとりの生命・生活・生業の基盤確保を通して日常生活における安心・安全・安楽が実感できる善良社会の共働構築のための相生哲学」としての公共哲学を世界に発信する.
- Kazunori Minetaki and Kiyohiko G. Nishimura,『Information Technology Innovation and the Japanese Economy』
- 直井道子/平岡公一(編),『講座社会学11 福祉』
- 社会構造の変化と国民生活の変貌は,生活問題や,その対応としての福祉政策をも大きく転換させてきた.社会の変化と福祉政策の転換の関連を解明し,これからの福祉社会のあり方を構想する.