東京大学出版会 新刊一覧(2010年)
2010年11月
- 中原淳,『職場学習論: 仕事の学びを科学する』 NEW!!
- 人生の多くの時間を費やす職場での学びが人間形成に果たす役割は大きい.アンケート調査とヒアリング調査によって得られたデータに実証的アプローチを施すことで,これまで見過ごされ,印象論でしか語られてこなかった職場の学習プロセスに寄与する要因を解明する.
- 小宮山宏/武内和彦/住明正/花木啓祐/三村信男(編),『サステイナビリティ学3 資源利用と循環型社会』 NEW!!
- 3R(リデュース、リユース、リサイクル)の推進,資源循環の経済、地域環境圏の考え方など,循環型社会の実現に向けたさまざまな取組や政策を紹介.大量生産・大量消費・大量廃棄の社会から脱し,めざすべき持続型社会構築へ向けたビジョンを示す.
2010年10月
- 増原綾子,『スハルト体制のインドネシア: 個人支配の変容と一九九八年政変』 NEW!!
- 鹿園直建,『地球システム環境化学』 NEW!!
- 地球システムの科学的理解のために,地球表層環境で起こっている水を中心とした様々な物質移動のプロセスとメカニズムを詳細に解説し,グローバル物質循環などのシステム解析の見方を強調した.地球表層環境に与える人間社会システムの影響についても具体的に論じる.1997年に刊行された『地球システムの化学』を全面改訂する.
- 白川部達夫,『日本近世の自立と連帯: 百姓的世界の展開と頼み証文』 NEW!!
- 近世の人と人とを取り結ぶ意識である「頼み」が文書として顕在化した頼み証文.各地に残された証文の実態を調査し,古文書学によって,証文に刻印された民衆の自律的・抵抗的契機を浮き彫りにする.中世から近代に至る村社会の人間関係の動態を活写する.
- 川原秀城,『朝鮮数学史: 朱子学的な展開とその終焉』 NEW!!
- コール・ダニエル/金泰昌(編),『公共する人間5 新井奥邃: 公快共楽の栄郷を志向した越境者』 NEW!!
- 太田浩一,『物理学者のいた街4 それでも人生は美しい』 NEW!!
- 樫村志郎/武士俣敦(編),『現代日本の紛争処理と民事司法2 トラブル経験と相談行動』 NEW!!
- トラブルを抱えた人は,まず誰に相談するのか。本巻は日本人がトラブルに遭遇した際の行動を分析し,その対応にどのような相談機関を頼るのかを解明する.また,相談を受ける担当者の意識とサービスの状況に関しても解説する.
2010年9月
- ダニエル・フット/太田勝造(編),『現代日本の紛争処理と民事司法3 裁判経験と訴訟行動』 NEW!!
- 裁判員制度がスタートし,司法制度は身近になりつつあるが,国民にはどのように評価されているのか.本巻では,民事裁判に関する原告・被告の社会的属性,女性当事者の実情,和解・交渉の位置づけ等の実態を解明し,国民と法システムのかかわりを考える.
- 松村良之/村山眞維(編),『現代日本の紛争処理と民事司法1 法意識と紛争行動』 NEW!!
- 日本人の法意識は30年前と変化したのか.本巻は現代日本人の法に対する態度や裁判所へのイメージなどから,日本人の法意識を分析する.そして法意識が問題経験に対する当事者の行動にどのように関わってくるのかを解明する.
- 高橋惠子,『人間関係の心理学: 愛情のネットワークの生涯発達』 NEW!!
- 乳幼児期から高齢期に至るまで,社会の中で暮らす人間の自立を支えるものとはなにか――複数の重要な他者からなる「愛情のネットワーク」という人間関係のモデルを提案し,主要な議論や素朴な疑問とも絡めつつ,そのなりたちからしくみ,生涯にわたる変化を検証する.
- 奥井智之,『社会学の歴史』 NEW!!
- 玄地裕/稲葉敦/井村秀文(編),『地域環境マネジメント入門: LCAによる解析と対策』 NEW!!
- 地域におけるさまざまな開発計画や新しい技術システムの導入に際し,LCAを適用して環境負荷を検討し,環境への影響の小さい施策立案に生かす方法をまとめた教科書.将来にわたり地域および地球環境にとって望ましい姿で,地域の経済活動や市民生活を運営するための検討例を提示する.
- 足立芳寛/松野泰也/醍醐市朗,『マテリアル環境工学: デュアルチェーンマネジメントの技術』 NEW!!
- 石井寛治/原朗/武田晴人(編),『日本経済史6 日本経済史研究入門』 NEW!!
- 日本経済史とはどのような研究分野か,実証の基礎となる資料とはどのようなものか,論文を書くときにはどのようなことに注意すべきかなど,経済史研究のあり方の現在について研究を志す次世代に紹介する入門的なガイドブック.
- 石井寛治/原朗/武田晴人(編),『日本経済史5 高度成長期』 NEW!!
- 小松裕/金泰昌(編),『公共する人間4 田中正造: 生涯を公共に献げた行動する思想人』 NEW!!
- 平石直昭/金泰昌(編),『公共する人間3 横井小楠: 公共の政を首唱した開国の志士』 NEW!!
- 「道を明らかにして世界の世話焼きにならねばならぬ」――幕末期に世界における日本の位置を見定め,「公共の政」としての近代日本の行方を指し示した小楠.その公共する思想を焦点とし,関連する人物を多角的に論じ,小楠とその時代について新しい知見を示す.
- 東京大学教養学部英語部会(編),『東大英単 CDブック』 NEW!!
- 論文・レポート作成,ビジネス,報道,翻訳などの場面で頻出する基本語彙ながら,日本人学習者には「使いづらい」単語280語を厳選,徹底講義し,学生からビジネスパーソンまで高い支持をうけたベストセラー教材『東大英単』に,例文を全て収録し,文脈まるごと記憶する学習に適した音声CD4枚を添付した最強キット.
- 小宮山宏/武内和彦/住明正/花木啓祐/三村信男(編),『サステイナビリティ学4 生態系と自然共生社会』 NEW!!
- 小宮山宏/武内和彦/住明正/花木啓祐/三村信男(編),『サステイナビリティ学2 気候変動と低炭素社会』 NEW!!
2010年8月
- 河辺俊雄,『熱帯林の人類生態学――ギデラの暮らし・伝統文化・自然環境』
- パプアニューギニアの熱帯低湿地帯で,狩猟・採集・耕作を行い,伝統社会に生きる「森の民」ギデラ.その一村ルアルで四半世紀にわたりフィールドワークをしてきた著者が,人間と環境という視点から,彼らの生業活動,宗教・世界観までを鮮明に描く.
- 副田義也(編),『内務省の歴史社会学』
- 堀越叡,『地殻進化学』
- 日本では紹介されることの少なかった大陸の地質,とくにプレカンブリア時代など古い時代の地殻の形成と進化について,世界の広い範囲にわたり文献を渉猟し,豊富な図版とともに詳細に解説する.著者の長年の研究の集大成.
- 吉田伸之/伊藤毅(編),『伝統都市4 分節構造』
- 社会を構成するさまざま集団が織りなす複層的な関係性に焦点をあてて,多様で個性的な社会的結合体を都市空間のなかに描き出す.それらの分節的な特質を具体的に考察することによって,伝統都市をめぐる類型的比較をするとともに近代へと移行する都市構造の変容過程を明らかにする.
- 佐々木猛智,『貝類学』
- 金泰昌(編),『ともに公共哲学する――日本での対話・共働・開新』
- シリーズ『公共哲学』全20巻の牽引者が,中国の関心共有者たちとかわした対話の記録.「一人ひとりの生命・生活・生業の基盤確保を通して日常生活における安心・安全・安楽が実感できる善良社会の共働構築のための相生哲学」としての公共哲学を世界に発信する.
- Kazunori Minetaki and Kiyohiko G. Nishimura,『Information Technology Innovation and the Japanese Economy』
- 直井道子/平岡公一(編),『講座社会学11 福祉』
- 社会構造の変化と国民生活の変貌は,生活問題や,その対応としての福祉政策をも大きく転換させてきた.社会の変化と福祉政策の転換の関連を解明し,これからの福祉社会のあり方を構想する.
2010年7月
- 山口いつ子,『情報法の構造――情報の自由・規制・保護』
- 急速に進展する情報化社会を見据えた新たな法原理・技術は何か――情報のあり方が問われる基本的場面に着目し,情報と法をめぐる課題の解決に向けた基底的な価値原理を浮き彫りにするとともに,拮抗する諸価値間の調整を図るための概念と論理技術を描き出す.
- 石田戢,『日本の動物園』
- これからの動物園――動物園の軌跡をふまえ,環境エンリッチメントや希少種の保全など,新たな試みを紹介しながら,展示・飼育・教育・普及・研究などの動物園の役割を体系的に解説した新しい動物園学のテキスト.動物園からヒトと動物の関係を学ぶ.
- 佐土原聡,『時空間情報プラットフォーム――環境情報の可視化と協働』
- 複雑な環境問題を可視化し協働で解決に取り組むための情報共有ツール「時空間情報プラットフォーム」の作成と活用方法について,主に流域圏での水循環の具体的な事例をあげながら解説する.地域住民,NPO,行政,研究者の実践的協働に向けて,知識と行動の構造化を提示する.
- 吉田伸之/伊藤毅(編),『伝統都市3 インフラ』
- 「都市の骨格」である道路や橋,運河・水路などの施設や都市生活のために必要なさまざまな基盤は,いかなる実態のなかにつくられてきたのか.インフラがもつ空間的・社会的意味を伝統都市のなかに探り,その近現代的変容の諸相を描く.
- 延藤安弘,『「まち育て」を育む――対話と協働のデザイン』(オンデマンド出版)
- 心と心をむすぶ、人と「まち」と自然を育む。楽しく、やわらかに-。全国の町づくりの現場での多年にわたる実践知と、そこから紡ぎだされる理論・方法を紹介し、新しい「まち育て」を提唱する。
- 真渕勝,『社会科学の理論とモデル8 官僚』
2010年6月
- 松原隆彦,『現代宇宙論――時空と物質の共進化』
- 増原英彦/東京大学情報教育連絡会,『情報科学入門――Rubyを使って学ぶ』
- 小川節郎/鈴木勉/池田和隆/下山直人/松島英介/笠井慎也,『緩和医療――痛みの理解から心のケアまで』
- 近藤安月子/丸山千歌,『中・上級日本語教科書 日本への招待 第2版』
- 外国人留学生が大学で求められる日本語能力=アカデミック・ジャパニーズを身につけるための『日本への招待』.学習者が情報を受信するだけでなく,自ら発信できる力を養うことをめざして,授業での効果的な使用法を解説する.語彙・漢字・文型の練習問題を大幅に加える.
- 竹内整一/金泰昌(編),『「おのずから」と「みずから」のあわい――公共する世界を日本思想にさぐる』
- 斬新な視点からの日本思想・宗教・芸能へのアプローチを通して,思想の動的な可能性,とりわけ「公共する世界」を創出する可能性を探った知の饗宴――多様で柔軟なダイナミックな思想把握に努め,「公共する世界」の哲学的探究を日本思想の脈絡に根拠づける.
- 斎藤憲/高橋憲一(訳・解説),『エウクレイデス全集4 デドメナ/オプティカ/カトプトリカ』
- 平面幾何学と視覚論に関する著作を収録.パッポスが「解析の宝庫」の筆頭にあげている重要な書物『デドメナ』,対象の見え方を論じた『オプティカ』,そして,鏡に映し出された像に関する考察を扱った『カトプトリカ』のいずれもが初の邦訳となる.
2010年5月
- 齋藤慎一,『中世東国の道と城館』
- 中世東国における道と城館の形成・発展から,東国社会の時代背景を読み解き,新たな地域史像を描き出す.文献資料と考古資料を駆使した画期的労作.
- 金泰昌,『公共哲学を語りあう――中国との対話・共働・開新』
- シリーズ『公共哲学』全20巻の牽引者が,中国の関心共有者たちとかわした対話の記録.「一人ひとりの生命・生活・生業の基盤確保を通して日常生活における安心・安全・安楽が実感できる善良社会の共働構築のための相生哲学」としての公共哲学を世界に発信する.
- 吉田伸之/伊藤毅(編),『伝統都市1 イデア』
- 日本,西洋,東洋とそれぞれの地域で「都市」は形成と解体を重ねつつ受け継がれてきた.内包されつつ形作られてきた理念の源流をたどり,特徴的に現われる諸都市の実態を比較するなかで,都市に生きる人々の精神や社会・文化を浮かび上がらせる.
- 馬場康雄/平島健司(編),『ヨーロッパ政治ハンドブック 第2版』
- 遅塚忠躬,『史学概論』
- 吉田伸之/伊藤毅(編),『伝統都市2 権力とヘゲモニー』
- 多様な相貌を呈する都市の権力.国家としての都市,あるいは国家の領域支配の拠点としての都市,さらに主従関係や家など「私的」な社会レベルにみられるその存在を,さまざまな類型,位相における構造と,社会の秩序化をとらえることによって歴史的特質にせまる.
- 藤田久一,『国際法講義I 国家・国際社会 第2版』
2010年4月
- 佐藤良明/栩木玲子,『The American Universe of English――アメリカの心と交わるリーディング』
- 退屈な英語リーディング教材ほど,学習のさまたげになるものはない? めくる頁がとまらない,そんな読書体験を英語でしてみたい人のためのテキスト.スティーヴン・キングからネットのオピニオンまでを素材に,ダイエットのアメリカ,対テロ戦時下のアメリカ,それでも人を魅了するカルチャーと,文学を生み出すアメリカを,心憎いばかりの注のナビゲーションで読んでゆく.
- 東京大学教養学部(編),『高校生のための東大授業ライブ 純情編』
- 東京大学駒場キャンパスで2006年度から2009年度夏学期に行われ好評を博した「高校生のための金曜特別講座」全78回のなかから、28回分の講義内容を2巻に分けて収録.文系・理系を問わず,基礎から最先端までの研究テーマを,東大教養学部スタッフが熱く語る.カラーページ多数,講義のときのQ&Aや先生のオススメ本なども収録.高校生だけでなく,大人にとっても魅力的な,豊かで広い学問の世界へようこそ! 「純情編」では,ことばや文学の魅力,ミクロなものからのぞく世界の不思議まで,知る楽しみ,事実を突きとめる喜びと魅力を伝える.
- 山内祐平(編),『デジタル教材の教育学』
- 学校教育,企業内人材育成,外国語習得,生涯教育…などオンライン上の学習が広まるなか,デジタル教材に何が求められているのか.これまでのデジタル教材の歴史と思想を辿り、近年における活用の動向も考察,さらに設計・評価の実際を教育学の観点を背景にして丁寧に解説する.デジタル教材に関する知識を学ぶための決定版.
- 深代千之/川本竜史/石毛勇介/若山章信,『スポーツ動作の科学――バイオメカニクスで読み解く』
- どうすれば速く走れるのか? 剛速球を投げる方法とは? 運動神経は遺伝するのか? 運動スキルを上達させたい読者のために,身体の仕組みやスポーツ動作を読み解く方法を,最新の研究成果をふまえわかりやすく解説.図・写真も豊富な入門書.
- 齋藤眞,『アメリカ政治外交史』(オンデマンド版)
- 松本文夫(編),『MODELS――建築模型の博物都市』
- 創造と保存,未来と過去をつなぐ模型(MODELS)――東大総合研究博物館「UMUTオープンラボ――建築模型の博物都市」展で制作された建築模型の写真約90点と,気鋭の15人の建築家・研究者によるレクチャ記録を中心として,模型(=モデル)に関する図像と論考をまとめる.創造再生の現場から時空を越えた建築物の多様な存在様式を俯瞰することで,新たな創造の可能性を探る試み.
- 須藤靖,『人生一般ニ相対論』
- 三和良一/原朗(編),『近現代日本経済史要覧 補訂版』
- 国立社会保障・人口問題研究所(編),『社会保障の計量モデル分析――これからの年金・医療・介護』
2010年3月
- 苅谷剛彦/本田由紀(編),『大卒就職の社会学――データからみる変化』
- 日本の大卒就職はどのような特徴をもち,過去20年にわたっていかなる変化を遂げてきたのか.そしていま,それはどのような問題を抱えるにいたっているのか.大卒就職のプロセスと帰結について,気鋭の教育社会学者による詳細なデータ分析を通じて実態に迫る.
- 東京大学教養学部(編),『高校生のための東大授業ライブ 熱血編』
- 高校生だけでなく,大人にとっても魅力的な,豊かで広い学問の世界へようこそ! 東京大学駒場キャンパスで2006年度から2009年度夏学期に行われ好評を博した「高校生のための金曜特別講座」全78回のなかから,28回分の講義内容を「熱血編」「純情編」の2巻に分けて収録.文系・理系を問わず,基礎から最先端までの研究テーマを,東大教養学部スタッフが熱く語る.カラーページ多数,講義のときのQ&Aや先生のオススメ本なども収録.「熱血編」では,世界や歴史の大海に飛び出しアクティブに活躍する学問の現場や真実の探究に突き進む研究者の姿を生き生きと伝える.
- 川濱昇/大橋弘/玉田康成,『モバイル産業論――その発展と競争政策』
- いまや人々の生活に欠かせない携帯電話.その普及を機に発展したモバイル産業の産業構造とこれからの課題,また新たなビジネスモデルの模索までを,独占競争の経済理論や独占禁止法・知的財産法などの法学理論を踏まえ解説する.専門家やビジネスマン必読.
- 上野正道,『学校の公共性と民主主義――デューイの美的経験論へ』
- 宇沢弘文/鴨下重彦(編),『社会的共通資本としての医療』
- 日本の医療のおかれている危機的状況はいかにして起こったのか.医療の各分野で活躍する第一人者たちが,その生成の根幹を明らかにするとともに,イギリスの改革の実態を教訓に,理想的な医療制度を実現するための方策を提言する.
- 尾崎洋二,『宇宙科学入門 第2版』
- 鷲谷いづみ/宮下直/西廣淳/角谷拓(編),『保全生態学の技法――調査・研究・実践マニュアル』
- 中釜洋子,『個人療法と家族療法をつなぐ――関係系志向の実践的統合』
- 夫婦,親子,学校で,人間の関係において悩むひとの心に臨床心理学が援助を試みるとき,その関係を見立て複数の人に向き合うとは,具体的にはどうすることか.着眼点は,臨床技法とは…….心理療法の統合を,理論的でありながら,具体的かつ実践的に論じた待望の書.
- 宮島洋/西村周三/京極高宣(編),『社会保障と経済3 社会サービスと地域』
- 人びとの安心・安全がもはや自明のものではない時代にあって,社会サービスはその重要性を増している.本書は社会サービスの給付と負担に焦点を当て,社会連帯と自助努力の程良いバランスをめざして国民的合意を形成するためのベースを提供する.
- 細野薫,,『金融危機のミクロ経済分析』
- 袁堂軍,『中国の経済発展と資源配分1860-2004』
- 益尾知佐子,『中国政治外交の転換点――改革開放と「独立自主の対外政策」』
- 渡辺浩,『日本政治思想史 十七〜十九世紀』
- 「御威光」の支配から文明開化へ――激動の時代に生み出された政治をめぐる思想を,まったく新しい視点でとらえなおす通史.徂徠,宣長,そして武士や女性など,いかに生きるべきかを問い,苦闘する人々の,真摯な思索の軌跡をたどる.
- 坂本真士/杉山崇/伊藤絵美(編),『臨床に活かす基礎心理学』
- 研究者と臨床家のコラボレーションから産まれた,「ふだん使い」できるテキスト.心理臨床の現場で役立つ基礎心理学の知恵をコンパクトに紹介.クライエント理解のための視野を広げ,臨床実践に欠かせない「人間の心理」についての知識を身につける.
- 東京大学史料編纂所(編),『正倉院文書目録六 続々修一』
- 木村光江,『刑法 第3版』
- 下山晴彦,『臨床心理学をまなぶ1 これからの臨床心理学』
- いざ,臨床心理学をまなぶ航海へ! 「臨床心理学」とは何か,ストーリー仕立てでわかりやすく解説.何を目指してまなぶのか,そのためにはどのような選択をすべきかを確認しながら,学習の正しい道筋をガイドする.現代の状況に即応した決定版入門テキスト.
2010年2月
- 保坂亨,『いま、思春期を問い直す――グレーゾーンにたつ子どもたち』
- 激変する現代社会と教育,ゆらぐ「子ども」と「大人」の間,頻発する「問題」…….心理学,教育学から,現代の若者文化や日本戦後社会史の知見なども整理し,いまや消失したとも議論される「思春期」の意味に再照明をあて,心理援助,学校教育が向き合うべきポイントを考える.
- 有賀貞,『国際関係史――16世紀から1945年まで』
- 和仁健太郎,『伝統的中立制度の法的性格――戦争に巻き込まれない権利とその条件』
- 国際法において,中立に関する考え方にはいまだに対立がある.本書は,16世紀に起源をもつ伝統的中立制度の成立過程を詳細に検討し,国家実行の丹念な分析によってその法的性格を解明する.中立をめぐる現代の諸問題にも示唆を与える意欲作.
- 渡辺浩,『近世日本社会と宋学』
2010年1月
- 大内尉義/秋山弘子(編集代表),折茂肇(編),『新老年学 第3版』
- 太田陽子/小池一之/鎮西清高/野上道男/町田洋/松田時彦,『日本列島の地形学』
- 日本列島の地形は世界の中でもきわめて変化に富むことで知られ,美しい風景を作りだしている.この自然史と人間活動が刻まれている日本の地形の成り立ちを,最新の成果・具体的な事例を取り入れ,地形発達の特徴という視点から丁寧に解説した.シリーズ「日本の地形」(全7巻)を読み解くための教科書ともなる.
- 山田哲也,『国連が創る秩序――領域管理と国際組織法』
- 冷戦終結以降,地域紛争の勃発とその複雑化により世界が大きく揺らぐなか,国連は国際秩序を再構築できるのか――紛争解決能力を欠く国家の限界が露呈し,代わって国連が平和維持・平和構築に直接乗り出す活動として注目される「領域管理」に焦点を当て,その可能性と限界に鋭く迫る.
- 丹羽清,『イノベーション実践論』
- 柴田徳衛,『都市と人間』(オンデマンド版)
asin:413011125