トニー・ギルロイ監督『フィクサー』
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2008/09/26
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アカデミー賞にいろいろノミネートされたというので観たのだけど、まあ駄作。特に脚本の構成がおかしい。上記の始末仕事を片付けたクレイトンさんが明け方、車で山道を帰っていたら、あ、あんなところにおんまさんが!ということで、停車してへらへら近づいていって、癒されるなあとか思っていたら、後ろで車が爆発(この爆発も大したことないんだよなあ)。そこから、物語は4日前に戻って、なぜそんなことになったのかを語り直す、という構成。
だけど、合法的でしょぼいとはいえ裏の始末屋とかやってたら、まあ爆弾仕掛けられることくらいあるんちゃう? とか思っちゃって、そこに至るまでの物語に大して関心持てず。で、特に驚くようなこともなく、物語は冒頭の爆発シーンへと近づく・・・のだが、そしてここがこの映画で最も緊迫する部分(生命の危険に瀕するわけで)なのだが、観てる側は、あ、心配しないでも馬見に行って助かるからね〜ということがわかってしまっていて、スリルもサスペンスもない。なんでこんな構成にしちゃったんだろ。
オチも、1000万ドル払えば黙っててやるぜとか言って、相手が乗ってきたところで、実は録音してました警察の手先です私はみたいな使い古されたネタ。結局、クルーニーの眼力と、ティルダ・スウィンソンのワキ汗だけの映画。日曜洋画劇場で十分。