宮台・鈴木・堀内『幸福論』

幸福論―“共生”の不可能と不可避について (NHKブックス)

幸福論―“共生”の不可能と不可避について (NHKブックス)

 新潟から東京へ向かう新幹線で読む。
 まあなんというか前からいっているように、対談(鼎談)本って誰が読むの?と。今回読めたのは、次の日にこのうちの二人の報告を直接聞く予定だったからで、そういう事情がなければまず読んでいない。明らかに対談などより文章でのやり取りの方が有益だと思う。いや本当はやり取りがないのが一番有益だと思う。もちろん対談鼎談をその場で聴くのは結構楽しい体験だったりするのだが、文章で読まされるのはちょっと勘弁という感じだ。一般論として。
 あと、自分が口を出すような問題ではないが、若手の売り出しに偉い先生(しかも師匠)との対談ってどうなのかなあ。やはりこれも文章によるやり取りの方がいいと思うのだが。
 中身についても、(中心的な点ではなかったが)なにか指摘しようと思ったのだが、いま探しても該当箇所を見つけられず。こういう検索のやりにくさも対談本のよろしくない点だ。いや註とかすごく詳しく整備されていてそういう点では好感が持てるので、それだけになんで対談本なのかと残念に思うのであった・・・なんというかたぶん、話の難しさが対談本の許容水準を超えているのですよ。対談本にはもっとどうでもいい話が向いていると思う。