島田荘司『涙流れるままに』

涙流れるままに (上) (カッパ・ノベルス)

涙流れるままに (上) (カッパ・ノベルス)

涙流れるままに (下) (カッパ・ノベルス)

涙流れるままに (下) (カッパ・ノベルス)

島田荘司は最初『暗闇坂の人喰いの木』を読んで次に『龍臥亭事件』を読んで、その時には吉敷竹史のシリーズの存在も知らなかったので、当時は加納通子のことも何にも知らなかったのですが、吉敷シリーズの暗いのをいくつも読んで予備知識をつけて、ようやくこの本が読めました。この人は女の悲惨を主観的に書くのが上手いと前から思っているのですがどうでしょう。ともあれいままでの鬱屈が全部解放されるハッピーエンドでよかったです。