佐藤俊樹「閉じえぬ言及の環」

「社会」への知/現代社会学の理論と方法〈上〉理論知の現在

「社会」への知/現代社会学の理論と方法〈上〉理論知の現在

に所収の佐藤俊樹「閉じえぬ言及の環――意味と社会システム」。
うーん、やっぱりよくわからない。特に、アナロジーが大嫌いで、そのため抽象性の度合いによる理論の段階的構築(一般→個別)にことのほか熱心だったルーマンの議論に対して、アナロジーにしかなってないよと指摘するのは、ほとんど彼の学問的努力の全面否定に近いわけで、はたしてそこまでのことが佐藤論文でいえているのかは慎重に検討する必要がある。

が、まずはルーマンの該当論文を確認することにしよう。
とりあえず、

  • 1972 「単純な社会的システム」
  • 1975 「相互行為、組織、社会」

からかな。(ちなみに佐藤論文ではこの二つの論文の出版年が逆に記載されているので注意。)