刑法:罪刑法定主義  司法書士試験過去問解説(昭和63年度・憲法・第24問)




昭和63年度司法書士試験(刑法)より。

罪刑法定主義に関する次の記述中,正しいものはどれか。



  • 1  故意も過失もない行為を処罰することは,罪刑法定主義に反する。

  • 2  長期も短期も定めずに言い渡される不定期刑も,法律の定めがあれば,罪刑法定主義に反しない。

  • 3  すでに無罪とされた行為について重ねて刑事上の責任を問わないのは,罪刑法定主義の要請である。

  • 4  刑罰規定を類推解釈することはもちろん,その明文の意味を縮小して解釈することも,罪刑法定主義に反する。

  • 5  法律の改正により罰則を廃止するに際して,廃止前の行為については廃止後も処罰する旨を定めることは,罪刑法定主義に反しない。


選択肢1ですが、処罰するのに故意や過失を要求するのは、罪刑法定主義ではなく、責任主義からの要請です。なのでこの選択肢は間違いです。詳しくは、刑法:責任主義と故意・過失