「ちくま新書」目録リスト一覧 851-900 (2010年-)




電子書籍の時代は本当に来るのか (ちくま新書)

  • 871. 歌田明弘,『電子書籍の時代は本当に来るのか』,2010年 NEW!!
    • iPadキンドルの登場により、日本でもいよいよ電子書籍の時代が始まると騒がれている。しかし、アメリカから来たこのブームはすぐにも定着するのだろうか?そのとき、紙のメディアは生き残れるのか?本書は、こうした不透明な先行きに冷静かつ確かな展望をもつために不可欠の(しかし見落とされがちな)ポイントを、グーグル、アップル、アマゾンらの最新の動向と、それに対峙する日本の出版社・新聞社の試みとを丹念に取材・分析することで、あざやかに浮き彫りにする。



快楽の効用 嗜好品をめぐるあれこれ (ちくま新書)

  • 870. 雑賀恵子,『快楽の効用: 嗜好品をめぐるあれこれ』,2010年 NEW!!
    • 嗜好品は古くから見出され、追い求められてきた。酒、煙草、お菓子。コーヒー、お茶、チョコレートなどのカフェイン。これらの多くは稀少品であったが、資本主義の発展とともに、大衆消費品となっていく。この過程をたどると、快楽と癒着した歴史が浮かび上がり、欲望の形が明らかになる。なぜひとは嗜好品を求めるのか?それを快楽とするならば、快楽とは何なのか?嗜みとつき合うための技術と経験とは?人文学と科学の両方の知見を援用しながら、生命の余剰とでもいうべき嗜好品を考察し、人間の実存に迫る一冊。



35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書 就・転職の絶対原則を知る (ちくま新書)

  • 869. 渡邉正裕,『35歳までに読むキャリアの教科書: 就・転職の絶対原則を知る』,2010年 NEW!!
    • 成功のセオリーが変わる!大企業に入れば、それで成功という時代ではなくなった。40歳で給料が頭打ちになり、それ以降は徐々に給料が下がる時代に突入している。こんな時代に、20代、30代のビジネスパーソンはどう対処すべきなのか?本書では、35歳までに、「動機」と「能力」をもとにした「稼げる力」を増強することを提案する。自分の市場価値を高めるために、能力・動機はどこにあるのか、どのようにすれば開発できるかなど、具体的な事例にそって解説する。迷える若者のための一冊。



場末の酒場、ひとり飲み (ちくま新書)

  • 868. 藤木TDC,『場末の酒場、ひとり飲み』,2010年 NEW!!
    • 繁華街でも商店街でもない場所にぽつんとある鄙びた酒場。破れた赤提灯、煤けた暖簾、汚れた引き戸。一見客を突き放す閉鎖的な空気を漂わせている。愛想をふりまく看板も品書きもない。どんな店主が経営し、どんな客が集まっているか。どうしてこんな場所に飲み屋があるか。場末の酒場にはそんな疑問がわくが、そこには現代史とも密接な関係を持った歴史があり、個性的な店主と常連客の人情が息づいているのだ。場末の酒場には、酒徒の好奇心を満足させる物語と流儀がある。日常のしがらみに疲れた人間を癒す、酒飲み心の原風景とは。



デジタル時代の著作権 (ちくま新書)

  • 867. 野口祐子,『デジタル時代の著作権』,2010年 NEW!!
    • 近年における社会のデジタル化の進展はめざましいものがある。ソーシャルメディアの普及、多様な電子端末の登場、電子書籍への移行…。こうした急激な変化の前に、創作者の権利、すなわち著作権のあり方も再考を迫られている。著作物の複製・改変・送信が一般化し、アナログ時代の法体系では対応しきれない状況にあるのだ。著作権をめぐり、今何が変わり、何が問題となっているのか。われわれはどんな点を心得ておかなければならないのか。基本的な仕組みから明快に説き起こす。



日本語の哲学へ (ちくま新書)

  • 866. 長谷川三千子,『日本語の哲学へ』,2010年
    • 「日本語の哲学」を目指すとは、いったいどんなことなのか。―少なくともそれは、古代ギリシャに始まった西洋の哲学をただ日本語で受容する、ということではないはずである。かつて和辻哲郎が挑んだその課題は、いま、もっとも挑戦しがいのあるテーマとして研究者を待ちかまえている。ここに展開するのは、パルメニデスデカルトハイデッガーといった哲学者たちと、「日本語」をもって切りむすぶ、知的バトルの数々である。これまでに類を見ない知的冒険の姿がここにある。



気功の学校 自然な体がよみがえる (ちくま新書)

  • 865. 天野泰司,『気功の学校――自然な体がよみがえる』,2010年
    • 腰痛、肩こり、慢性疲労。頭痛、腹痛、睡眠障害。こうした日々の心身の不調を、もしも自分で治せるとしたら?だれでも簡単にできる気功は、無理なく、自然に続けられる健康習慣。仕事中や就寝前、通勤中のちょっとしたあいまに肩を動かし、ゆっくりと息を整えるだけで、自力で体は整えられる。ゆるむ、感じる、自然に動く。このシンプルな動きで自然治癒力をひきだし、健康な体をよみがえらせる。



歴史の中の『新約聖書』 (ちくま新書)

  • 864. 加藤隆,『歴史の中の『新約聖書』』,2010年
    • 新約聖書』は、キリスト教の流れの中で最も重要視されてきた書物である。しかし、この中に収められた文書を読むと、相互に対立するようなことが書かれている。この事態を理解するには、新約聖書がどのようにまとめられたのか、それぞれの文書はどのような立場から書かれたのかを考える必要がある。また、新約聖書の核にあるイエスの意義と、そのイエスが前提としていたユダヤ教の流れについて知っておくことも必要だ。歴史的状況を丁寧におさえながら読む、「新約聖書入門」。



鉄道と日本軍 (ちくま新書)

  • 863. 竹内正浩,『鉄道と日本軍』,2010年
    • 鉄道は、いつの時代も最大の国家プロジェクトだった。同時に、鉄道は軍事と不可分のものでもあった。泰平の長い眠りから覚め、弱肉強食の熾烈な国際関係の渦に放り出された日本が、富国強兵政策のもとでひたすら国力涵養に努め、植民地化を免れて、列強の一角を占めることができた時期こそ、鉄道の黎明期だった。鉄道と軍事の一体化に努めたことにも、その力の源泉はある。国策としての鉄道に光を当て、日本の発展をたどる。



ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

  • 862. 梅田望夫/飯吉透,『ウェブで学ぶ――オープンエデュケーションと知の革命』,2010年
    • 職をめぐって世界中の人々と競争しなければならない状況がすぐそこまで来ている。一方、知識の陳腐化も激しくなるばかりだ。そんな時代に、人生を切り開いていくための強力な道具は「ウェブ」である。今や、グローバルウェブは「知の宝庫」となり、それを利用した新しい学びである「オープンエデュケーション」が、アメリカ発で全世界に拡がりつつある。本書では、革命的ともいえるそのムーブメントの核心をとらえ、学びの進化とウェブの可能性について、専門家二人が徹底的に考え抜く。



現代語訳 武士道 (ちくま新書)

  • 861. 新渡戸稲造山本博文(訳・解説)『現代語訳 武士道』,2010年
    • 日本人は、宗教なしに道徳をどう学ぶのか―こうした外国人の疑問を受け英文で書かれた本書は、世界的ベストセラーとなった。私たちの道徳観を支えている「武士道」の源泉を、神道、仏教、儒教のなかに探り、欧米思想との比較によってそれが普遍性をもつ思想であることを鮮やかに示す。「武士道」の本質をなす義、仁、礼、信、名誉などの美徳は、日本人の心から永久に失われてしまったのか?日本文化論の嚆矢たる一冊を、第一人者による清新かつ平明な現代語訳と解説で甦らせる。



子供をふつうに育てたい (ちくま新書)

  • 860. 長山靖生,『子供をふつうに育てたい』,2010年
    • ふつうの子育てが難しくなってきている。子供をめぐる相次ぐ犯罪。家庭の外にも危険はあふれているが、本当の危機は家庭内にこそある。かつては特殊な家庭にだけ起こると思われていた児童虐待、親殺し、子殺しといった事件は、ほんの少しの親子関係のゆがみが引き起こす、今やどの家庭にでもあり得るものとなってしまった。子供を愛するがゆえに、かえって病の構造を抱えてしまうのはなぜか。子供が幼児期から自立するまでを無事に過ごすために、親ができることを考える。



倭人伝を読みなおす (ちくま新書)

  • 859. 森浩一,『倭人伝を読みなおす』,2010年
    • 代史の一級資料「倭人伝」。邪馬台国卑弥呼への興味から言及されることの多い文章だが、それだけの関心で読むのは、あまりにもったいない。正確な読みと想像力で見えてくるのは、対馬、奴国、狗奴国、投馬国…などの活気ある国々。開けた都市、文字の使用、機敏な外交。さらには、魏や帯方郡などの思惑と情勢。在りし日の倭の姿を生き生きとよみがえらせて、読者を古代のロマンと学問の楽しみに誘う。



愛と憎しみの新宿 半径一キロの日本近代史 (ちくま新書)

  • 858. 平井玄,『愛と憎しみの新宿――半径一キロの日本近代史』,2010年
    • 六〇年代の新宿。そこは伝説的なジャズ・バーや映画館などが集まる文化工場だった。濁愛、陰謀、阿鼻叫喚が混淆し、戦後日本の闇鍋を作った都市を描く地下文化史。



日本経済のウソ (ちくま新書)

  • 857. 高橋洋一,『日本経済のウソ』,2010年
    • 「日本は国家破綻する」「デフレ不況は量的緩和では回復しない」「増税しても景気は良くなる」などなど、日本経済はウソだらけ!日本が長い不況から立ち直れない理由は、日本独自のおかしな定説にこそあった。日本経済が復活するためには、ウソだらけの定説を見直し、もっとも効果的な経済政策を行なわなければならない。大恐慌からリーマン・ショック、そしてギリシャ破綻まで、世界の常識に照らしながら、日本経済のウソと真実を克明に解き明かす。



下から目線で読む『孫子』 (ちくま新書)

  • 856. 山田史生,『下から目線で読む『孫子』』,2010年
    • 歴史上、数々の支配者たちに熟読されてきた兵法書の古典『孫子』。人間心理への深い洞察をもとに必勝の理を説いた同書を、視点をひっくり返して読んでみたら、何が見えてくるのか。自明とされた「勝ち」というものが、にわかに揺らぎ始めるかもしれない。『孫子』のなかから、これぞという言葉を選び、八方破れの無手勝流でもって解釈しながら、その真意を探る。



年金は本当にもらえるのか? (ちくま新書)

  • 855. 鈴木亘,『年金は本当にもらえるのか?』,2010年
    • とにかく難しいイメージがある年金。わかりにくいだけではなく、未納、未加入、給付カットと将来の不安は尽きることがない。それでも、厚生労働省は、難解な言葉を用いて年金の実態から国民の目を背けさせ、不適当な数値を使って試算を行い、「年金は破綻しない」と強弁する。では、彼らが教えてくれない「本当の年金」は安心できるものだろうか。一問一答で、年金に関する誤解を解く、誰でもどこからでも読める入門書。付録表で「あなたのもらえる本当の年金額」がわかる。



ニッポンの海外旅行 若者と観光メディアの50年史 (ちくま新書)

  • 854. 山口誠,『ニッポンの海外旅行――若者と観光メディアの50年史』,2010年
    • 「最近の若者は海外旅行に行かなくなった」といわれて久しい。二十代の出国者数は一九九六年にピークを迎え、十年あまりで半減した。それを若者の変化だけで問題化するのは正しくない。海外旅行の形も、大きく変わってきたのである。本著は『何でも見てやろう』、「地球の歩き方」、『深夜特急』、「猿岩石」など、時代を象徴するメディアとそれらが生まれた社会状況を分析し、日本の若者が海外をどう旅してきたのかを振り返る。そして現在の海外旅行が孕む問題の本質を、鮮やかな社会学的アプローチで明らかにする。



地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書)

  • 853. 久繁哲之介,『地域再生の罠――なぜ市民と地方は豊かになれないのか』,2010年
    • 社員を大切にしない会社は歪んでいく。それと同じように、市民を蔑ろする都市は必ず衰退する。どんなに立派な箱物や器を造っても、潤うのは一部の利害関係者だけで、地域に暮らす人々は幸福の果実を手にしていない。本書では、こうした「罠」のカラクリを解き明かし、市民が豊かになる地域社会と地方自治のあり方を提示する。



ポストモダンの共産主義 はじめは悲劇として、二度めは笑劇として (ちくま新書)



競争の作法 いかに働き、投資するか (ちくま新書)

  • 851. 齊藤誠,『競争の作法――いかに働き、投資するか』,2010年
    • なぜ経済成長が幸福に結びつかないのか?懲りずにバブルに踊る日本人はそんなにバカなのか?標準的な経済学の考え方にもとづいて、確かな手触りのある幸福を築く道筋を考え抜く。まったく新しい「市場主義」宣言の書。