Michael Davis監督『Shoot 'Em Up』（邦題：シューテム・アップ）

シューテム・アップ [Blu-ray]

You know what I hate?
いやーおもしろかった！　最高！！
冒頭、主役のClive Owenが画面いっぱいの髭面で人参を齧るシーンで、ああ、これは面白カッコいい映画だ！　と思わせて、その後、期待をまったく裏切らない。
偶然助けた赤ん坊の命を狙う、ものすごい数の敵を、ありとあらゆる仕方で撃ち殺しまくる。ただそれだけの映画なのだが、爆笑しながらかっけー！　と興奮。下手をしたら失笑もののアイデアも、かっこいい方向にきちんとまとめていて、監督の技倆と、ワンシーンたりとも手を抜かないぞという気概に感服。
プロットは、これでもかというくらい抽象化されていて（つまり切り詰められていて）、それ自体には何の意味もない。実のところ、百万言を費やしてこれと同じくらいのことしか語れていない映画ってたくさんあるので、この思い切りのよさにも感動。
あとやっぱり人参。人参についてここまで考え抜いた人は他にいないんじゃないだろうか。とりあえず明日から人参は持ち歩くことにしたい。