2009-10-28 島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』 book 漱石と倫敦ミイラ殺人事件 (光文社文庫)作者: 島田荘司出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/03/12メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 35回この商品を含むブログ (15件) を見る漱石の筆とワトソンの筆による「藪の中」的作品。どちらかというと漱石の方が事実に近く見えて、いかにワトソンがホームズを美化して書いているかがあぶりだされる(漱石側の記録だと、ホームズの推理は外れまくり)。とはいえ、最後には(事件解決後だが)ホームズも復活して、なかなか抒情的で感動的な両者の別れのシーンが。『吾輩は猫である』という作品が書かれるには、ホームズの存在が不可欠であったという衝撃の事実も!