動詞の現在人称変化(三人称集中)
実は学部時代に習って院試で受けたのはフランス語であり、ドイツ語は正規には全然学んでおらず、修士課程に入ってから一夜漬けならぬ一週間漬けで下記の本を一気読みしただけであって、あとはひたすらルーマンの文章を(既訳に文句付けながら)訳すという実戦主義で身につけたので、実は基本的なところがよくわかっていないし、「定形後置」などの専門用語も、聞いたことがある、という程度なので、そろそろちょっとちゃんとやろうかなという気になってきている。
- 作者: 榎本重男
- 出版社/メーカー: 東洋出版
- 発売日: 1994/03
- メディア: 単行本
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そこで、このトピックについてはこんだけ知っといたらえんちゃう? ということを、自分の確認も兼ねて書いていきたい。
それでまずは動詞の・現在形の・人称変化だが、主語のところをみると、一人称は単数がichで複数がwirはいいとして、二人称はなんか親称と敬称に分かれていて、親称の単数がduで複数がihrで、敬称は単数も複数もSieで、三人称は性別で分かれていて男がerで女がsieで「それ」がesで、複数はまとめてsieで、ともうなんかたくさんあって、それだけで嫌になるのに、それぞれによって動詞の現在形が違っていて、それを全部覚えるのかよとか思うともうほんとやめようということになるわけだ。
ところが、学術的な文章というのは基本的に三人称で書かれるものであって、それゆえ「学術論文を読む」という目的からすると、三人称のとこだけで十分なのだ。ichとかduとかまず出てこないからね。ihrなんて見たことねーよ、と。
というわけで、動詞の現在人称変化についてはとりあえず、
主語が単数なら-tがつき、複数なら-enがつく
と、これだけで十分。「wohnen」(住む)でいうと、
主語が単数ならwohnt、複数なら変わらずwohnen
これでここの話はクリアということでよい。あと、論文での一人称は複数形のwirを用いることが普通なのだが、wirの語尾変化は三人称複数のsieと同じなので、別に覚えることはなし。
重要動詞である「sein」(ある)、haben(もつ)、werden(なる)についても
sein: 主語が単数ならist、複数ならsind
haben: 主語が単数ならhat、複数ならhaben
werden: 主語が単数ならwird、複数ならwerden
これでおk。sein以外は主語が複数のときは変化しないので、単数のとこだけでも十分。
と、こういう感じで、これからちょこちょこ、必要なことだけ確認していくことにしたい。
うーん、上の書き方もまだ教科書の形式に引きずられているなあ。このトピックに関して「読む」ために必要なのは、「この動詞の主語は何か」を、動詞の形を見て判断することなんだから、次のように書くべきだ。
-tで終わっていれば主語は単数、-enで終わっていれば複数
うん、これでとりあえず第一次近似。