ポール・オースター『リヴァイアサン』

リヴァイアサン (新潮文庫)

リヴァイアサン (新潮文庫)

くそつまらん。
後半、ちょっとした事件があってそこからある程度、ちょっとだけスピード感が出てくるけれど、そこまでが退屈で退屈でしょうがない。もうひたすら「どうでもええわー」という感じ。後半も別に面白い展開があるわけでもなく。
作家が友人の作家の爆死までの人生を語るという体の小説だが、最後の最後にこう書いてある。

一か月目は、短い、下準備の草稿を書き、ごく基本的な事項にとどめるよう努めた。それが出来上がった時点でも事件はまだ未解決だったので、私は冒頭に戻って空白を埋める作業にかかり、それぞれの章を倍以上の長さにしていった。私の計画としては、とにかく何回でも必要なだけ稿を重ね、そのたびに内容を書き足していって、これ以上言うことはないと思えるようになるまでつづけるつもりだった。 (p. 403)

まあ、そんなふうにして書かれた文章が面白いわけないのは当たり前か。常識的に考えて。