博士とってなくてもPD採用されうるものの、DCと同じ金額しかもらえない件

いやー久しぶりにクソワロタ。
昨日、東大の社会学研究室にお邪魔して、学兄W辺氏と馬鹿話したわけですが。話題は自然と学振の話に。W辺氏曰く、「これ見てくださいよ(メールを見せる)、博士未取得で単位取得退学する者の取扱いが変わるらしいですよ」と。ただその場では、その意味がわからず、ああだこうだと、もうなんというか恥ずかしくてここには書けないような妄想を二人で言い合っていたわけです。「学振のなかの人もやっとわかってくれたか」とwwww。
さて今日、家に帰ってきて、そういえばあれは結局正確なところはどうなんだろう、と思って、とりあえず募集のページを見てみたら、ん? ちゃんと書いとるやんけ!

http://www.jsps.go.jp/j-pd/pd_boshu_f.htm

9.研究奨励金

平成20年度の支給予定額は以下のとおり。なお、研究奨励金の額については変更することがある。
(1) 特別研究員-DC1 : 月額200,000円 
(2) 特別研究員-DC2 : 月額200,000円 
(3) 特別研究員-PD : 月額364,000円 (ただし、博士の学位を取得していない者は、月額200,000 円)
(4) 特別研究員-SPD : 月額446,000円 
(中略)

(4) 特別研究員-PD に採用された学位未取得者の研究奨励金について

人文学又は社会科学の分野において、我が国の大学院博士課程に標準修業年限以上在学し、所定の単位を修得の上退学した者については、特別研究員-PD として採用し、特別研究員-DC 相当の研究奨励金を支給する。この適用を受けている者が、その採用期間中に博士の学位を取得した場合には、その翌月から採用期間の残期間について、博士の学位を取得している特別研究員-PD に支給している研究奨励金額を支給する。
(中略)

3 人文学、社会科学分野における博士の学位未取得者のPD採用について(21年度採用分から実施)

人文学、社会科学分野については、博士の学位取得者に加え、「標準修業年限以上在学し、所定の単位を修得し退学した者(以下、「満期退学者」という。)」を特別研究員-PD(以下、「PD」という。)として採用し、PDの研究奨励金(19年度月額364千円)を支給していました。この取扱いを見直し、21年度採用分以降の満期退学者については、PDとして採用しますが、特別研究員-DC相当の研究奨励金(19年度月額200千円)を支給することとします。ただし、採用期間中に学位を取得した場合、その翌月以降、PDの研究奨励金を支給します。

まあ普通に考えたらどうみても、状況は厳しくなってますよね。PDに採用されているにもかかわらず、任期切れまでに博士がとれない(とらない)人が多いので、博士とるまでは給料減らすことにします!ってことですからね。・・・もうね、われわれ二人のおめでたさときたら、もう、なんというか、なんともいえんですよ・・・
でもね、いやおめでたいのは重々承知のうえで言うとですよ、予算一定で、この仕組みが導入されるなら、単純に考えれば採用人数増えますよね・・・なんか間違ってる? 間違ってるなら早めに指摘してくださいよ。お願いしますよ。

追記

あ!気づいてしまった。
「PDは一生に一回」/「博士未取得者は給料減らすぞ」――この二つの命題を綜合して得られるメッセージはただ一つ。

「博士とるまでは申請すんなやゴルァ!!(゚Д゚ )」
どう考えてもこれが正解です。本当にありがとうございました。

追記(2010年11月1日)

http://twitpic.com/32wla9
2008年からPD申請者が減っているのは上の事情が原因じゃないでしょうか。学位とらないで申請する人が減ったのではないかと想像します。想像ですけど。