ルーマンはナチ党員だった!?

ドイツ語版Wikipediaの「Niklas Luhmann」を見ていたら、下の記事(Spiegel, 2007年7月14日)へのリンクを発見。NSDAPというのはナチスのことです。しかしドイツ人はナチスが好きだなあ(皮肉)。ここで問題になっている人たち、ドイツ敗戦時にはまだ未成年なんですが。

http://www.spiegel.de/panorama/zeitgeschichte/0,1518,494425,00.html

エプラー、NSDAP党員であったことを認める

連邦大臣を務めたこともあるエアハルト・エプラーが、かつてNSDAPに自分の意志で入党していた。今回ナチ党員目録に名前が見つかった中には、『ビルト』誌の元編集長や社会学ニクラス・ルーマンも含まれている。このリストに名前が載っているということが実際のところ何を意味するのかについて、論争になっている。
 
ベルリン――このところ、ベルリン連邦文書館は毎日、目録の入ったケースをひっくり返すので大騒ぎである。学問、芸術、政治、メディア、各界の大物の名前がどんどん出てくるのだ。シュピーゲルの得た情報によると、NSDAPの党員であったことを示す書類に、SPDの政治家ホルスト・エームケ、『ビルト』誌の元編集長で政府報道官だったペーター・ベーニッシュ、社会学ニクラス・ルーマン、哲学者ヘルマン・リュッベといった人たちの名前が見つかった。かつてSPDで連邦大臣を務めたエアハルト・エプラー(1926年生まれ)の名前もあった。
 今回名前が挙がった人々は、全員が1925年から1927年の生まれである。まだ存命の該当者の大部分は、シュピーゲルの取材に対して、入党の申し込みをした記憶は一切ないと説明した。ペーター・ベーニッシュは2005年に、ニクラス・ルーマンは1998年に亡くなっている。
 唯一エプラーだけが『フォーカス』誌の取材に対して、「リストに名前が載っているのは私の意志に反したことではなく、私自身が受け入れたことだ。そういう時代だったのだ。」と答えている。
 風刺芸人のディーター・ヒルデブラント、作家のマルティン・ヴァルザー(ともに80歳)、やはり作家のジークフリート・レンツ(81歳)も、先週、NSDAP党員であったとして非難の的になった。しかし、入党申込書など決して書いていないと口を揃える。
 NSDAPの党員リストに名前が載っているということの意味については、歴史家の間で論争になっている。本人の知らない間に、入党手続が一括で行われた可能性もあるというのである。他方、別の専門家によると、いずれにしても本人の直筆署名は不可欠であるという。