もったいない

 もう古い話だが、なんかケニアのエコの人が「もったいない(mottainai)」という日本語をはやらせようとしているらしい。
 私の言語感覚からいうと、「もったいない」というのは貧乏性で近眼的で不合理な人が発する言葉であって、エコロジーの本義から外れていると思う。つまり、なんかコストに敏感になっちゃった人が、目の前のコストにだけ注目して、見えづらい、または将来のコスト、あるいは機会費用のことを考えずに行動するときに「もったいないから」というような気がする。

例1

「うわーもう食えねー」
「じゃあやめとけよ」
「だって残すともったいないじゃん」

例2

「あーっ、日本酒こぼしちゃった。高かったのに。よーし。ずずーっ」
「おいきたねえな、こぼした酒すするなよ」
「だって畳に吸わすのもったいないじゃん」

例3

「分別、分別、リサイクルっと」
「なんかリサイクルしたら新しいの作るより金もかかるしエネルギーも食うらしいよ」
「いいんだよ。せっかくもっかい使えるのに捨てちゃったらもったいないだろ」

・・・壮大な皮肉なのかもしれないという気がしてきたw。
ちなみに本当にエコロジー的に好ましいのであれば、「効率的」といえばいいだけの話である(「効率」という言葉にはそれくらいの包容力はある。)。