澤井マンハイム
カール・マンハイム―時代を診断する亡命者 (シリーズ世界の社会学・日本の社会学)
- 作者: 澤井敦
- 出版社/メーカー: 東信堂
- 発売日: 2004/05
- メディア: 単行本
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- 第1章 「時代を診断する亡命者」。
面白いです。
ブダペスト→ハイデルベルク→フランクフルト→ロンドン・・・マンハイム先生もご苦労されたのですね。しかし常勤について一年で死んでしまうとは・・・
- 第2章 「文化と知識の社会学」。
社会が分化して、いろんな生き方があることがわかって、自分の生き方に没入できなくなって、不安になって、リバウンドでファシズムにいたる、と。こういう「生からの距離化」と「再原始化」の悪循環から抜け出して「実験的生活」を確保せよということだが・・・これは単にしっかりやれ、といっているだけなのか、より深い何らかの基礎があるのか。ルーマンの社会学的啓蒙の話とも絡めて興味深いテーマだと思いました。
- 第3章 「近代を診断する社会学」。
やっぱり規範的要請なのか。それで人々の意識変革が必要で、だから教育を重視するのか。しかしこういう、人々の心のもちように依存する(つまり教育が全面的に成功しないと成り立たない)社会構想というのは、あとは知らんでー、という放置っぽい感じがしてしまうような気がします。
- 第4章 「「マンハイム解釈」という営み」。