ビーレフェルト大学のキャンパスラジオの報道(2005年12月22日)。

社会学ニクラス・ルーマンのカードボックスをめぐる係争が終結した。カールスルーエの連邦裁判所は、ルーマンの学問的遺産のすべてについて、彼の娘ヴェローニカに権利を認める判決を下した。これによって、やはりこの遺産の所有権を主張していたルーマンの息子の一人による訴えは棄却されることになった。ニクラス・ルーマンビーレフェルト大学の社会学教授であり、社会学的システム理論の創始者であった。カードボックスには彼の知識の大部分が納められていると見られる。彼の娘は、ルーマンの学問的遺産を大学が研究目的で利用できるようになることを希望している。

という大学の楽観的な報道に対して、ホルスター先生の2006年3月28日時点の情報によると、息子クレメンスは連邦憲法裁判所に訴え出るつもりだという。穏やかでないですね。ホルスター先生も「残念だけどこりゃ終わりそうにねーな」(Es ist leider eine unendliche Geschichte)とおっしゃっておられます*1


なお、徳安先生の訳されたシュピーゲルの記事(ただしこれは判決が出る前)もご参照のこと。

*1:ちなみにDie unendliche Geschichteといえばミヒャエル・エンデの『はてしない物語』ですね