Sam Raimi監督『Spider-Man 2.1』(邦題:スパイダーマン2)

前作があんまりだったので、これもあんまり期待していなかったのだけど、予想外にかなり面白かった。
Mary Jane は相変わらず近場の男(今回は編集長の息子)とくっつこうとするが、ほんとは Peter Parker のことがまだ好きで、 Peter も好きなのにスーパーヒーローだから言えなくてみたいな、おなじみの設定も、ちゃんと感情移入して観れた。というか Kirsten Dunst ええやん。
編集もよくて、たとえば、 Mary Jane が婚約者と「逆さキス」をして、それが「やっぱり違う」と確信するくだり、ダメな映画だと、前作で Spider-Man と「逆さキス」をしているシーンのフラッシュバックが入るところだが、そういう説明臭いカットはない。(前作のあらすじは、映画冒頭に漫画で紹介されていた。ここもよかった。)
アクションも、ただアホみたいに飛びまわるだけでなく、電車暴走のところとか、ちゃんとハラハラさせてもらえた。それから、悪役が病院で暴れるところの演出は、女性の恐怖顔とか完全にホラー映画の撮り方でテンション上がるし。
それから随所に散りばめられた爆笑シーンの数々もちゃんと笑える。いったん「普通の男の子」に戻った Peter の登校シーンでかかる「Raindrops Keep Fallin' on My Head」とか。最後に Mary Jane がウェディングドレスで街を走るとことか。
前作の「力には責任が伴う」に加えて、今回は「責任を果たすには夢を諦めることも必要」(だったか?)という教訓もあり。
というわけで、3作目も観るのが楽しみ。