「太るのかしら」について

いや『寄生獣』なんですけど、初めて読んだときから違和感があります。この「太るのかしら」なんですけど、すごい食べている人を見たときに、私にとって自然な表現は、
「そんなに食べると太るわよ」
なのですが、ここでは「太るのかしら」なわけです。
この表現には、「よく食べる」ことが原因になって「太る」という結果が生じる、それゆえ食べるのをやめれば太らない、という因果関係ではなく、「太る」という結果と、それに向かう「太っていく」という過程は既定の必然的なものであり、その、中途段階における現象として「よく食べる」という事態が生じている、という含意があります。
つまり、「よく食べる」という現象が観察されたことで、「太る」過程にあることが証拠立てられた、という議論なわけです。つまりは目的論ですね。
この種の表現は、私は自分の日常では出会ったことがありませんが、もしかしたら昭和末期くらいの、特に東京では流行っていた言い回しなのかもしれないとも思っています。
この点について、何かご存じの方がいらっしゃいましたらご教示お願いいたします。