John G. Avildsen監督『Rocky』(邦題:ロッキー)

小学校のときにやっていたブラスバンド(トランペット担当)で、なぜかよくわからんけど「ロッキーのテーマ」ばっかり吹かされて、観てもいないのにすっかり嫌いになってしまったのがこのシリーズ。なので初見。
実のところ、もっとアガる映画だと思っていたのだが、正直全然アガらなかった。Rockyの生活空間が、なんとかして這い出さなければならないドン底という感じがしないし、そもそもRockyの性格が、そんなタイプではないというのもある。
最初は飲酒・喫煙やりまくりで、借金取り立てのアルバイトで生計を立て、トレーナからも見放されていたRockyが、途中から早朝4時に起き、生卵を何個も一気飲みし、ロードワークをするようになるわけだが、その辺の変化がなんか中途半端で、感銘を与えない。降って湧いたとはいえ、場末のボクサーがいきなり世界戦に臨むのに、その程度の準備でいいの? もっと特訓とか、挫折しかかって復活とかがないと、あれ? もう試合? これ何? もともと結構強かったっていう設定? と思っている間に終わってしまう。
結局、これはAdrianの(つまり眼鏡女子萌えの)映画なんだろな。実際、Adrianが出てくるシーンは、ペットショップ、スケート場、Rockyの部屋でのキスシーン、試合終了後に観客を押し分けてリングに上るところ、とすべて素晴らしかった。
あれかな? 続編だともうちょっとアガるのかな。