Stephen Gaghan監督『Syriana』(邦題:シリアナ)

シリアナ [Blu-ray]

シリアナ [Blu-ray]

2005年の米国映画。
テンプラ、スキヤキ、キモノ、ゲイシャ、ハラキリ・・・そして、シリアナ。武士道、ひいては日本文化とは、つまるところ衆道である!という画期的な日本観が(以下略
えーと、これは完全に失敗作でしょ。話がさっぱりわからんもん。Roger Ebertだって、「わからんのがいいんだ」とかわけのわからんこと言ってるだけだし。
場面飛びまくりで、主役代わりまくりのために、各主役(4人もいる)に感情移入ができない。結局、それぞれの筋立てはただのクリシェだし。別々だった話が、最後に一つに収斂するのも、最初から、あれでしょあれ、そういうやつでしょ、と思うだけで、実際そういうやつなので、やっぱそうだったな、確認。と、それだけのこと。パキスタン人の若者が石油会社を解雇されて、最後にタンカーに突っ込んで自爆テロ。この話だけで一本いけるはずなのに、扱いが短すぎて、あーこいつ最後に自爆テロやるんだろうなー、あ、やっぱりやった、ふーん。みたいな。結局2時間というのが短すぎるんだろう。壮大な失敗作というよりは、壮大でないがゆえの失敗作というか。
石油利権問題の複雑さを映画で感じたいという人は、それ関係の映画を何本も見るだろう。だから作り手としては、異なる視点、異なる側面のものをいくつか作ってくれればいいのに、と思う。それから、詳しい事情が知りたかったら俺本読むから。一本の映画として、映画的な感動を与えてくれるものにしてほしい。