Richard Donner監督『16 Blocks』(邦題:16ブロック)

なんで中国人の爺さんが遊戯王知ってんだよ!
この中年のメタボハゲオヤジ、なんかブルース・ウィリスに似てるなあ、と思ってたら、本人だった。しばらく(10年くらいか)見ないうちにものすごい老けてる。
どこかで道を誤り、その誤りを糺されることなく生きているがゆえに夢も希望もなくし、あとは老いて死んでいくだけの人生を送っている悪徳刑事が、将来への夢と希望だけで生きているような陽気な黒人を助けることで、自分も救われるという話。
「人は誰だって変われる!」というストレートなメッセージを、なんのひねりもないストレートなハッピーエンドで届けてくれる、いい作品。たぶん日本映画だと、もう少しというところでどっちかが射殺されて、お涙頂戴悲劇にしないといられなかっただろう。クリシェをきっちり仕上げてみせる、そういう仕事ができるのが素晴らしい。
しかし、シアトルからニューヨークに宅配で届くケーキってうまいの? 食えるの? 日本じゃちょっと考えられないですけど。