アラン・シリトー『長距離走者の孤独』

長距離走者の孤独 (新潮文庫)

長距離走者の孤独 (新潮文庫)

The Loneliness of the Long Distance Runner (Harper Perennial Modern Classics)

The Loneliness of the Long Distance Runner (Harper Perennial Modern Classics)

標題作は、もともとこういう下品な言葉の一人称ものというのが好きじゃないこともあって、また長すぎて退屈。まあ口調については、解説に「借り物でないノッティンガム方言を駆使して天衣無縫に描いた」とあって、翻訳の無理というものかもしれない。
「漁船の絵」がなかなか。育ちが悪いがゆえのどうしようもない感に感情移入していらいらさせられる作品がいくつか。「フランキー・ブラー」みたいなやついたなあ。現代and/or都会にもいるのかなあ。