『社会学評論』58巻4号「特集・社会学教育の現代的変容」


『社会学評論』58-4

『社会学評論』58-4

  • 作者:日本社会学
  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日:2008/3
  • メディア:雑誌
初授業の参考にと思って読んでおります。

  • 中山伸樹,「社会学教育改革のための基礎枠組みとしてのプロフェッション論」
  • 奥村隆,「学生は社会学になにを見出しているか――社会学教育委員会調査から見る社会学教育の「岐路」」

学生たちは社会学の「脱常識」性がおもしろいと常識的な回答をしている。著者と同様、この凡庸な肯定的評価は社会学教育の成功を意味していないと思う。本当に面白いのは社会学研究による脱常識化が我々の持つヴァナキュラーな社会学的知識にどう作用するかというところまで踏み込んでからだと思うが、なかなか難しそう。とりあえず、この調査結果と、それに対する不満(脱常識がクリシェであること)を、授業で併せ教えることはできそうだが。

  • 片桐新自,「社会学教育の意義――大学での社会学の学び方,活かし方」

片桐さんの学生への愛が文章の端々に溢れていて楽しく読めた(飲み会でご一緒するといつもゼミ自慢している気がするw)。あと、ともかく学生に一仕事完成させることを重視しているように見受けられてその点は大賛成。

追記

上の『社会学評論』の画像は、amazon記法で書いたように見えるように直接HTMLを書いたものなのだが、なんと、いつのまにか本当にamazonで『社会学評論』が買えるようになっていた。びっくり。

社会学評論 2008年 03月号 [雑誌]

社会学評論 2008年 03月号 [雑誌]

2005年12月号(というと、56巻3号か)から出品されている模様。有斐閣がんばってますね。
そうか、そうなってくると、1冊1500円というのはいかにもamazon仕様な値段設定だな(送料無料的な意味で)。まさかここまで見越して・・・