見田宗介『現代社会の理論――情報化・消費社会化の現在と未来』

現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)

現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)

駒場時代の最後の学期(2年生の後期)、ちょうど見田さんも最後の学期だった。そのとき初めて講義に出たのだが、大教室のいちばん後ろに座ったら声がまったく聞こえず、20分くらい我慢して諦めて教室をあとにした(本当は、付き合いだしたばかりの彼女と遊びたかっただけという噂も)。それ以来見田さんの顔を見ていない(笑)。
たぶんその頃、罪滅ぼし的に買ったのではないかと思うのだが・・・ああそうか、宮台さんが「ウォッチ論潮」で取り上げていたから買ったのか。
本書はすごい評判がいいのだが、当時もいまも、なにがおもしろいのかぜんぜん分からない。基本的に、言葉遣いや文章のピントがあっていないように感じる(私の「目」の方の問題なのだろうけど)。見田さんの文章って、読者に向けて書いてないよねえって感じがする(だからあらかじめシンパな人には受けるのだろう・・・と合理化して納得している)。
世間の評判が高いのに、私が読んでおもしろいと感じない書き手に、もうひとり、宮部みゆきという人がいるが、それはまた今度。今回は、近著の『社会学入門』を読むための準備として読んだので、期待はしていなかった。そっちはどうかな。