北村文・阿部真大『合コンの社会学』

合コンの社会学 (光文社新書)

合コンの社会学 (光文社新書)

いつの間にかでてるじゃないか!
しかし阿部くん、1年間で(それぞれ別の出版社の!)新書3冊ってどんだけ引く手あまたなんですか。

http://www.kobunsha.com/book/detail/03432.html
私達が求めるのは
「理想の相手」か
「運命の物語」か

「合コンは、誰もが参加できる平等な競争の場である」――広く共有されたこの前提は、実は幻想にすぎない。
男女は、まったくランダムに、真空状態のなかで出逢うのではない。そこには社会の階層性が色濃く反映され、職業や年齢や容姿を軸にした序列がはっきりある。
私たちは、合コンを通して恋愛すべき相手と恋愛し、結婚すべき相手と結婚することで、社会構造の維持に貢献することになる。
合コンは、現代の私たちが出逢うために創りだした、そして今私たちを取り込もうとする、まごうことなき「制度」である。

[目次]

第一章 出逢いはもはや突然ではない―合コンの社会学・序
第二章 運命を演出するために―相互行為儀礼としての合コン
第三章 運命の出逢いは訪れない―合コンの矛盾
第四章 運命の相手を射止めるために―女の戦術、男の戦略
第五章 運命の出逢いを弄ぶ―自己目的化する遊び
第六章 それでも運命は訪れる―合コン時代の恋愛と結婚
第七章 偶然でなくても、突然でなくても―合コンの社会学・結び
補論 合コン世代の仕事と恋愛―自由と安定のはざまで
おわりに

著者:北村文
一九七六年滋賀県生まれ。東京大学大学院・ハワイ大学大学院を経て現在、明治学院大学非常勤講師。専門はジェンダー論、相互行為論、アイデンティティ論。主な論文に"Subverting from Within: Images and Identities of Japanese Women." U.S.-Japan Women's Journal No.29.

阿部真大
一九七六年岐阜県生まれ。東京大学大学院を経て現在、学習院大学非常勤講師。専門は家族社会学、労働社会学、社会調査論。主な著書に『搾取される若者たち ―バイク便ライダーは見た!』(集英社新書)、『働きすぎる若者たち―「自分探し」の果てに』(NHK生活人新書)がある。