剽窃の件

 スピヴァク先生剽窃疑惑が持ち上がっている。カルスタポスコサバルタンに(あるいはもっと一般に、ある人の思想と行動の一貫性に)特段の思い入れのない自分としては、公表してないのに剽窃とはこれいかにという気分になるが、まあそれはどうでもいい。
 さて剽窃といえば、ルーマン先生の
Niklas Luhmann, 1962, “Der neue Chef,” Verwaltungsarchiv 53, pp. 11-24
と、同論文で参照されている
Oscar Grusky, 1960, “Administrative Succession in Formal Organizations,” Social Forces 39, pp. 105-115
が、酷似している件について触れておかねばなるまい。両論文とも読んだことのある人というのは極めて少ないだろうから。まあ剽窃と言えるかどうかは微妙なラインだが。(自分用のメモには「ほとんど受け売り」と書いてある。)ジンメルの使い方とかがそっくりなんだよなあ。
 ところでルーマン先生のオリジナリティってなんですか、という点は、(受け売りで書いている部分についてルーマン偉いと評価している人が結構いることを思うと)非常に重要だと思う。