死ぬ危険、喫煙で激増 男性1.6倍、女性1.9倍に――厚労省調査

小谷野先生が

真ん中へんには、「死亡の危険 喫煙で激増」とでかい見出しの記事だが、「男性で1.6%、女性で1.9%」とある。笑止である。統計学の世界で、2%にも達しない可能性を「激増」とは言わんよ
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20070601

と書いて呆れておられるのだが、ネットに出ている元記事を見ると

生活習慣と健康:死ぬ危険、喫煙で激増 男性1.6倍、女性1.9倍に――厚労省調査

(略)
 表の「喫煙」の欄の左端を見ると、吸う人は吸わない人に比べ、死亡する危険が男性で1・6倍、女性で1・9倍高いことが分かる。病死や事故死、自殺などすべての死因で比べた結果だ。
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070601ddm013100171000c.html

とあって、あれ? 印刷版は誤植だったのかな、誤植だったらひどい誤植だな(といいつつたぶん猫猫先生の勘違いだろうな)。・・・と、ここまで書いて食事に出かけて今帰ってきたとこなのだが、リロードすると猫猫先生の記述が、

 真ん中へんには、「死亡の危険 喫煙で激増」とでかい見出しの記事だが、「男性で1.6倍、女性で1.9倍」とある。笑止である。統計学の世界で、2倍にも達しない可能性を「激増」とは言わんよ
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20070601

と訂正されていて噴いた。いや訂正するのはいいが、それはどう考えても「激増」だろ!と。
(いらん誤解を避けるために書いておくと、これらの数字が正しいかどうかについては目下の問題ではない。)

追記

猫猫先生はこんなことも書いている。

 だいたい、「死亡の危険」って表現がおかしい。こいつら、人間は永遠に生きることが可能だとでも思っているのか。この種の数字には、80代、90代の人間まで入っているのだが、そんなのは「死ぬべき時期」である。

「人間の死亡率は100%である」というタイトルからしてここが論のポイントだといえる。さて、件の調査の概要をみると、次のように書いてある(詳細はこちら)。

平成2年(1990年)には、岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、沖縄県石川という4地域にお住まいの、40〜59歳の男女約4万人の方々に、アンケートに回答して頂きました。その後10年間の追跡調査にもとづいて、喫煙と死亡率の関係を調べた結果を、専門誌で論文発表しましたので紹介します

40〜59歳の人の10年間追跡調査なのだから、この調査で「死亡の危険」というときの「死亡」には40歳〜69歳での死亡しか含まれていないのであって、少なくともこの調査に限っては「80代、90代」はおろか70代すら入っていない