誤解を恐れずに

 「誤解を恐れずに言うと」というのは、ほんとに誤解を恐れない人はこんな言い方はしないのであるから、「この発言内容だと誤解される可能性がある(あるいは高い)でしょうけど、誤解しないでくださいね。誤解はこわいよねほんと。」という意味なのであって、発言者は実際は「誤解を恐れている」し、聞く方も、発言者が「誤解を恐れている」ことを理解してしまう(いやそれが発言者の意図どおりなのだが)。なんでこんな、伝えられるメッセージと明白に矛盾した言い方をする(人がいる)のだろうか。まったく同じ効果が、「誤解を恐れつつ言うと」という、伝えられるメッセージと矛盾しない、より誠実な言い方によって得られるはずである。なんなんだろう。バンカラ気取り(?)か(でも効果としては気取れてないんだよなあ)。