組織の社会学

  • 序章 「官僚制とアソシエーション」

官僚制とアソシエーションの同一組織内での併存について考えようという話。

  • 第1章 「近代組織規律の構造」

ウェーバーよりフーコーが、フーコーよりマルクスが偉い、という話。

フーコーがこの前後の文章で権力概念をしめすためにつかった用語は、戦略・素質・操作・戦術・技術・作用・はてない合戦・戦略的立場の総体的効果など、非常に多様である。……フーコーのいう権力はこの意味での創発的属性である。かれがこの用語をもちいれば多少はことばの節約が可能であったろう。(p. 31)

なんか笑った。

  • 第2章 「規律化と近代国家の形成」

新ストア主義を重視するエスライヒの議論や、ドイツの諸領邦でカトリシズム、ルター主義、カルヴァン主義が基本的におなじ機能を遂行したとみる宗派化論は、ヒンツェのように初期近代国家の形成過程にウェーバーの禁欲的プロテスタント・テーゼを拡張することに疑問を提示する(p. 65)

という話。

  • 第3章 「セルクル――19世紀のアソシエーション」

アギュロンの議論の紹介。しかしなぜ「サークル」といわないのだろう。セルクルじゃ言葉のイメージがわかないよ。「輪」ないし「環」って意味でしょ結局は。