2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「社会学の基礎概念」第一節I. 2

前、第一節 I. 「方法の基礎」1. 「意味」へ http://www.textlog.de/7307.html 有意味な行為っていうのが一方にあって、もう一方には、そういう行為者が主観的に思った意味が込められてない単なる(単なるとかいったら怒られるかな?まあいいや)反射的な行…

「社会学の基礎概念」第一節I. 1

前、第一節イントロへ http://www.textlog.de/7308.html この文章で「意味」っていうのは、行為者が主観的に思っている意味のこと。で、一つには、実際に行為者が思っている意味というのがある。これは歴史上のある事例である行為者が思っているというのでも…

「社会学の基礎概念」第一節イントロ

前、序文へ http://www.textlog.de/7296.html 第一節 社会学という概念と、社会的行為の「意味」という概念 社会学というのは(社会学って言葉はすごくいろんな意味で使われているけどこの文章の意味ではってことね)、社会的行為を解釈して理解し、それがど…

「社会学の基礎概念」序文

ドイツ語勉強会をしようということになってSoziologische Grundbegriffeを読むことになったので、さっそくおふざけwをしてみた。 http://www.textlog.de/weber_grundbegriffe.html 概念定義というものは、なければないで困るけど、あればあったでどうしても…

ウォード「社会学の成立」(1906)

米国社会学会第1回大会の会長講演(1906年12月27日)。米国社会学会のサイトから。ASA初代会長Lester Frank Wardについてはこちら。 今日この機会に、社会学は科学なんだということを殊更に主張しようという気はございません。ただその歴史、成立にいたる諸…

ナンシー関『超弩級』

超弩級作者: ナンシー関出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2003/12/18メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (8件) を見る眠いからしょうがないんだといいわけしつつナンシーを読む。90年代最初頃の話はさっぱりわからんですなあ。

レイン『好き?好き?大好き?』

好き? 好き? 大好き?―対話と詩のあそび作者: R・D・レイン,村上光彦出版社/メーカー: みすず書房発売日: 1978/02/26メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 69回この商品を含むブログ (32件) を見る2時間ほど睡眠不足の、背中がだるーい中で読んだのが原因…

侃々諤々と喧々囂々

まあよくある指摘ですが。 某師匠の新著を読んでいたら「まさに百家争鳴、侃々諤々、紛糾の極みであった」(p. 229)という表現を見つけてしまった。しかもわざわざ「かんかんがくがく」と仮名まで振ってある。ここは「喧々囂々」が正しい。侃々諤々は「歯に…

浦賀和宏『浦賀和宏殺人事件』

浦賀和宏殺人事件 (講談社ノベルス)作者: 浦賀和宏出版社/メーカー: 講談社発売日: 2002/05メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (26件) を見る2002年の講談社ノベルス密室本企画の一つ(読んだのは6冊目)。編集部と作家の間に認識のずれがあ…

初代会長Lester Frank Ward(1906-1907)

米国社会学会サイトの紹介文。 米国社会学の父の一人に数えられるLester Frank Wardは、1841年6月18日、Illinois州Jolietに、Justus WardとSilence Rolphの息子として生まれた。Ward家は貧しく、Lesterに正規の教育を受けさせるだけの金銭的余裕はなかった。…

まんが

クロサギ 1 (ヤングサンデーコミックス)作者: 黒丸,夏原武出版社/メーカー: 小学館発売日: 2004/04/05メディア: コミック クリック: 11回この商品を含むブログ (123件) を見るNs’あおい(3) (モーニング KC)作者: こしのりょう出版社/メーカー: 講談社発売日:…

斜に構える、穿った見方

「斜に構える」が、本来、相手に向かって剣を構える様子から「物事に正面から取り組む」という意味であることは数年前から知っているのだが、その本来の意味での用例を見たことがない。 「穿った見方」というのも、「穿つ」というのは穴をあけるという意味で…

太田光、中沢新一『憲法九条を世界遺産に』

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)作者: 太田光,中沢新一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2006/08/12メディア: 新書購入: 4人 クリック: 92回この商品を含むブログ (290件) を見る中沢いらないんじゃ・・・。「世界遺産というと、イリオモテヤマネコみたい…

清水幾太郎『「社交学」ノート』

「社交学」ノート―世紀末に生きる (NESCO BOOKS)作者: 清水幾太郎出版社/メーカー: ネスコ発売日: 1986/07メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る清水研究室談話会の思い出話集みたいな。

行列と五十音

五十音表というと普通縦書きで右からあ行、か行、・・・であるが、行というのは横並びなのだから、あれはあ列、か列、・・・というべきではないのだろうか。

クリストファー・ラップ「嘘、大嘘、レノア・ワイツマン」

承前 http://d.hatena.ne.jp/takemita/20070726/p1 Christopher Rappという人(誰?)がLies, Damned Lies, and Lenore Weitzmanというすごいタイトルの文章を書いているので訳しておくよ。 嘘、大嘘、レノア・ワイツマン クリストファー・ラップ 社会学者 L…

ピーターソン「離婚の経済効果の再評価」

Richard R. Peterson, 1996, "A Re-evaluation of the Economic Consequences of Divorce," American Sociological Review 61, pp. 528-536 1985年に Lenore J. Weitzman という人が『離婚革命』(The Divorce Revolution)という本を出した。この本で著者は…

東京大学公開講座

東京大学公開講座が東大.TVで動画公開されているのを知った。赤川さんのやつ(赤川学「人口減少社会を生きる」)を少し見た。安田講堂でやるんですね。そのうち全部見よう。

まんが

ショート・ピース (アクション・コミックス―大友克洋傑作集)作者: 大友克洋出版社/メーカー: 双葉社発売日: 1986/05/15メディア: 単行本 クリック: 18回この商品を含むブログ (30件) を見る

トルストイ『人はなんで生きるか』

トルストイ民話集 人はなんで生きるか 他四篇 (岩波文庫)作者: トルストイ,中村白葉出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1965/01/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 30回この商品を含むブログ (28件) を見る・・・おもしろくもなんともない。

ルーマンはナチ党員だった!?

ドイツ語版Wikipediaの「Niklas Luhmann」を見ていたら、下の記事(Spiegel, 2007年7月14日)へのリンクを発見。NSDAPというのはナチスのことです。しかしドイツ人はナチスが好きだなあ(皮肉)。ここで問題になっている人たち、ドイツ敗戦時にはまだ未成年…

結婚と結婚相手の選択についての重要な研究成果――若者の役に立つ事実(2004年11月)

http://marriage.rutgers.edu/Publications/pubtenthingsyoungadults.htm 米国の話です。 1 10代での結婚は、知られている中で離婚のリスクが最も高い要因である。 10代で結婚した人の離婚率は、20代以降に結婚した人の2〜3倍である。 年齢カテゴリーをどう…

結婚をめぐる神話トップテン(2002年3月)

http://marriage.rutgers.edu/Publications/pubmyths%20of%20marriage.htm 米国の話ですよ。 1 結婚によって得をする度合いは、男性の方が女性よりもはるかに高い。 以前はそういう内容の報告が多かったが、最近の研究では、結婚から得る利益は男性でも女性…

離婚にまつわる神話トップテン(2001年4月)

http://marriage.rutgers.edu/Publications/pubtoptenmyths.htm ちなみに米国の話ですよ。 1 苦い経験をした分、初婚より再婚の方がうまくいく。 離婚後の結婚でうまくいっている人はたくさんいるが、実際の離婚率は、初婚よりも再婚の方が高い。 Joshua R. …

福田直子『大真面目に休む国ドイツ』

大真面目に休む国ドイツ (平凡社新書)作者: 福田直子出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2001/05/01メディア: 新書 クリック: 9回この商品を含むブログ (13件) を見る情報量が多く、面白かった。2001年の本だが「ワーキング・プア」の話も載っている。しかし 離…

ジェンダーと性差

ジェンダー(gender)を「性差」って訳すの誤訳だよなあ、普通に考えて「性別」だよなあ。「あなたのジェンダーは何ですか」、「あなたの性別は何ですか」は言えても、「あなたの性差は何ですか」はありえないもんなあ。性差っていうとあるジェンダーと別の…

パーソンズによるルーマンへの言及

ルーマン教授が強調されておりましたが、人間が成長し行為する中には偶然性の要素というものが含まれております。一連の皮肉な偶然が、この報告の主題とも関わってくるように思います。悲しむべきことにマックス・ヴェーバーはその生涯を56歳で閉じました。…

二重偶然性

行為者は知識主体であると同時に認知対象でもあり、道具の利用者であると同時に自分自身が手段であり、他人に愛情を向けると同時に他人から愛情を向けられ、評価主体であると同時に評価の対象でもあり、象徴の解釈者であると同時に自分自身が象徴である。 こ…

森元孝「緻密な研究を理想にして」

森元孝,1996,「緻密な研究を理想にして――『アルフレート・シュッツのウィーン』の場合」,『社会学年誌』37,pp. 143-159 片付けしていたら出てきたので再読。当時本郷に非常勤で講義をされていて、そのときに抜刷をもらったような気がする。いろいろと苦…

ニュートソ

クーンの『科学革命の構造』(中山茂訳)読んでいたら「ニュートソ」が出てきた・・・(p. 18)